平成31年3月までに契約すれば、8%の消費税でよくなる経過措置がある①

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2019/02/10
平成31年3月までに契約すれば、8%の消費税でよくなる経過措置がある①

個人事業主の医院であっても、医療法人であっても、平成31年10月1日以降に仕入れるもので、食材以外は消費税が10%となります。ただし、平成31年3月末までに契約を締結しておけば、8%の消費税でよくなる経過措置があります。

そもそも個人事業主の医院でも、医療法人でも、自由診療の医業収益が1,000万円以下となり、免税事業者となっていることも多いと予想されます。つまり、消費税を納める義務がないということです。その場合には、支払う消費税が10%ではなく、8%ですめば、差額の2%は純粋に得をすることになります。

また自由診療の医業収益が1,000万円超となり、消費税を納めていたとしても、自由診療の医業収益が5,000万円以下であれば、簡易課税が選択できます。通常は、医院経営や病院経営は人件費が経費の中で、一番大きな割合を占めるため、簡易課税で申告しているはずです。

簡易課税であれば、支払う消費税は関係なく、納めるべき消費税が自動的に決まります。そのため、やはり8%の消費税ですむならば、2%分はもうかることになります。

自由診療に特化している医療法人や大病院でない限り、自由診療の医業収益が5,000万円超にはならないはずです。

これを聞いて、
「2%分と言われても、大したことはない金額ではないか?」
と考える院長先生もいるかもしれません。

ところが、建物を増改築するときも、高額な医療機器を購入するときも、消費税がかかるのです。例えば、建物を1億円で増改築したときに、その2%は200万円にもなるのです。

消費税の経過措置を知っているだけで得をする、逆を言えば知らないだけで損をするため、必ず抑えておくべでしょう。

今回は、医院や病院に関係しそうな請負契約に関する経過措置を確認していきます。
個人事業主の医院、または医療法人が平成31年3月31日までに、締結した請負契約については、平成31年10月以降に引き渡されるものであっても、8%の消費税を支払えばよいことになっています。

まず医院経営や病院経営で、この請負契約に該当するものと言えば、建物の建築、増改築の請負契約が思い浮かびます。医院や病院の建物の壁を塗り替えるなどの修繕であれば、短期間である可能性が高いため、今から契約しても消費税が10%となる前の平成31年9月末までに工事は終わります。

一方、建物の躯体を修繕するような場合には、長期間がかかるため、経過措置を適用できないか、検討すべきです。このとき間違えやすいのは、あくまで契約が平成31年3月31日までに締結するということです。つまり、修繕の工事が平成31年3月31日までに開始する必要はなく、それを超えて着手しても構わないのです。

これらは、医療機器の据付工事にも適用されます。
例えば、医院開業が平成31年10月1日以降になる場合でも、医院や病院の内装工事は半年以上前に契約するはずです。このとき、すでに購入する医療機器も決まっているのであれば、その据付工事の契約も、平成31年3月31日までに行っておくべきです。

そうすれば、据付工事が平成31年10月1日以降に行われたとしても、経過措置の対象となり8%の消費税ですむのです。

次に、建築、増改築や据付工事が当初に契約した金額とはズレることがよくあります。
最初は1億円で契約したが、9000万円に減額できたり、逆に1億1000万円に増額となることもあります。減額されたときには、単純に9000万円に対して8%の消費税を支払えばよいだけです。問題は増額された場合ですが、このときは最初に契約した1億円は8%ですみますが、あとから追加された1000万円は10%の消費税となります。

さらに、請負工事には建築、増改築だけが当てはまるわけではありません。ソフトウェアなども含まれるのです。医院や病院で使うためのシステムやソフトウェアの開発を外部に委託するときも、平成31年3月31日までに締結すれば、全額が8%の消費税でよいことになります。しかも、システムの場合には、一部だけ完成して引き渡されることもありますが、それでも全体に対して、8%の消費税が適用できます。

請負契約とは、建築、増改築、据付工事、ソフトウェアの開発などだけではなく、測量、地質調査、印刷、広告なども含まれます。

例えば、Web広告に1年間出すという契約を締結する場合には、請負契約に該当しますので、同じように平成31年3月末までならば、8%の消費税ですむのです。ところが、1か月ごとに更新される契約となっているWeb広告は、平成31年3月末までに契約を締結したとしても、経過措置は適用できず、平成31年10月以降は10%の消費税が適用されてしまいます。

このとき、「毎月更新される契約とはなっているが、1年分のWeb広告の掲載料を前倒しで、8%の消費税で支払った。これは8%のままでよいのか?」と聞かれることもあります。原則は、平成31年10月以降は10%の消費税が適用します。ところが、1年分のWeb広告の掲載料を支払ったら、短期前払費用として、全額を経費として計上していることも多いと予想されます。

その場合には、Web広告の事業者から10%の請求をあとから受けた場合には、そこは10%を支払うしかなく、もし8%のままで追加の請求が来なければ、そのままで構わないことになっています。

次回のブログは、この経過措置の続きとなります。

 

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