歯科医院の診療報酬の保険点数を漏れなく申請しよう ― 特掲診療料について①

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2019/12/20
歯科医院の診療報酬の保険点数を漏れなく申請しよう ― 特掲診療料について①

前回は、歯科医院が申請する保険点数を見逃さないために基本診療料について確認してきました。今回からは、特掲診療料について確認していきますが、これは基本診療料にプラスして計算する保険点数となります。すべての患者に対して算定できるものではなく、各患者によって保険点数がかなり違ってきます。

そのため、カルテへの記載漏れがあったり、診療していたにも関わらず、申請を失念していたり、そもそも知らない特掲診療料があるというケースも多いため、基本診療料に比べてより注意を要する保険点数となります。この特掲診療料は、基本診療料よりも、厚生労働省が経済誘導する傾向が強くなります。

つまり、今後、歯科医院の医院経営や病院経営をどのような方向に進ませていくべきかを決めて、そちらの歯科診療の点数を高くしていきます。

すると、歯科医院は点数が高い歯科診療を自然に行おうとするため、思惑通りになるのです。

このとき、歯科医院の院長先生の中には、

「俺は、厚生労働省の言いなりにはならない。だから、特掲診療料など関係なく、やりたい診療をやるんだ」

と主張する方もいます。

確かに、医業収益の全額を自由診療だけで行う歯科医院もあり、それならば当然、院長先生のやりたいことだけで十分だと思います。別に、厚生労働省の経済誘導に乗らなくても構いません。しかし、あなたの歯科医院が少しでも社会保険診療を行うのであれば、厚生労働省の思惑は知っておくべきです。

というのも、厚生労働省は歯科医院に対して嫌がらせをしているのではなく、患者が満足できる歯科医院のサービスをできるだけ安価に提供させたいという理由で誘導しているからです。患者が望まないサービスを歯科医院が行ったとしても、そのための設備投資や人材投資は必要となります。それは結局、患者が負担している社会保険料と税金で回収するしかないのです。

そのような無駄な投資をするお金があれば、もっと患者にとって必要な治療をするためのお金に回したいと考えても悪いことではありません。

ということで、厚生労働省の示すべき方向に歯科医院が進むことは、患者のためにもなるのです。

そして、歯科医院がこの意向をくみ取った上で歯科診療を行えば、高い保険点数を算定できますので、医業収益も最大化できます。

最初に、厚生労働省がイメージしている歯科診療の将来予想を見てみましょう。

この図から分かることは、将来のう蝕(虫歯)の患者は減っていき、歯科医院は口腔機能の維持や回復を図る歯科診療を行うと予想しています。

これを裏付けるように、3歳児と12歳児の一人のう蝕歯数の年次推移のグラフを見ると、明らかに減少傾向にあります。実感としても、幼稚園の頃から小学生まで、両親もかなり子供の虫歯には注意して予防していますので、子供の患者は減っていると感じます。また、口腔内を予防するための歯ブラシ、薬品や歯磨き粉も進化しているのです。

もう一度、先ほどの歯科治療の将来予想の図を見て欲しいのですが、「う蝕(虫歯)の治療」だけでは不十分であり、「治療・管理・連携型」と記載されています。また、治療の難易度も上がり、リスクも高くなるとしています。

これは、歯科医院はう蝕(虫歯)による口腔機能の悪化を修復するという役割だけではなく、体全体の病気を治療するために、口腔機能の改善を行う必要があるという意味なのです。

10年以上も前から虫歯の患者が減ると予想し、予防歯科に力を入れて歯科衛生士を積極的に雇用してきた歯科医院の院長先生が多く見受けられます。都市部なのに歯科のユニットを4台どころではなく、5台も6台も設置している歯科医院もあります。常勤の歯科医が5人も6人も在籍しているわけではなく、歯科衛生士が患者の相手をしているのです。

このような歯科医院の医院経営や病院経営は成功してきたと言えるでしょう。

ただし、これからは予防歯科だけではなく、歯科医院の治療に留まらずに、一般診療所である内科とも連携して患者の体全体を管理する必要があるのです。

ということで、下記も厚生労働省のホームページに記載されている表になりますが、歯科医院の「かかりつけ歯科医」という機能を強化していくことが明らかになっています。これは、内科などの一般診療所でも「かかりつけ医」に対応する保険点数があるので、その医院や病院と連携することが前提となっているのです。

この「かかりつけ歯科医」の強化を略して「か強診」と呼びます。「か強診」の届け出をすることで、特掲診療料がプラスされます。

それでは、この「か強診」を含めて、どのような特掲診療料に高い保険点数がついているのを見ていくのですが、これは次回のブログで具体的に解説します

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