診療所への立入検査は、5年に1回ぐらいの頻度で、定期的に行われるものです。

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2019/04/30
診療所への立入検査は、5年に1回ぐらいの頻度で、定期的に行われるものです。

院長先生から、「個別指導が来るので、保険請求のミスを指摘されるかも」という電話をもらうことがあります。

ただ、よく話を聞くと単なる立入検査だったりします。医院や病院に対しては、立入検査、適時調査、指導、監査などが行われますが、どれもまったく違うものです。これを混同して対応すると、後で取り返しのつかないことにもなりかねません。

そのため、4つの違いを知ること、そして実際に自分の医院や病院に来るのは、どの種類なのかを担当者に事前に聞いておくと対応もしやすくなります。

 

1. 立入検査について

医院や病院への立入検査とは、医療法25条1項が根拠法令とする保健所が行う調査のことです。

通常は4月に立入検査の計画が作られて、5月から翌年3月にかけて、立入検査を行われます。結果的に、1年を通じて行われているのです。立入検査は医療監視とも呼ばれますが、あとで説明する監査とはまったく違うものです。あくまで立入検査とは、定例の検査だと考えてください。

病院は原則として1年に1回は立入検査が行われるので慣れているのですが、診療所は5年に1回程度の頻度ですので、院長先生が慌てたりするのです。それでも、新規開業や分院を開設した場合、または元従業員が資料を持ちこんで、いわゆるチクられた場合には、診療所でも随時、立入検査の対象となります。

基本的には、人員基準、衛生状態、診療録、その他の帳簿書類に関する調査を行い、その結果として改善点を指摘・指導されることになります。

例えば、平成28年の東京都の保健所の発表によれば、病院だけですが、下記のような結果となっています。

このデータから医院や病院への検査によって「指摘・指導なしは、ゼロ件」ということが分かり、何かしらは指摘されるということです。

院長先生としては別に恐れることはなく、医院や病院が大きく不利益を被ることもなく、指導・指摘に従って修正すれば問題ありません。

 

2. 適時調査について

適時調査とは、地方厚生局が行う調査で、医院や病院が届け出ている施設基準や人員基準が適正に守られているかを確認します。こちらも、病院を中心に行われ、定例の調査となります。

 

3. 指導について

指導とは、地方厚生局が行う調査で、医院や病院において保険診療が適切に行われているかを確認します。

指導の方法には、集団指導、集団的個別指導、個別指導の3つがあります。「保険医療機関及び保険医等の指導及び監査について」には、下記のように記載されています。

まず集団指導ですが、医院開業すると必ず1回は行われるもので、特に厳しい指導はありません。逆に、保険診療について知っておくべき知識や情報を教えてくれます。

そのため、集団指導の問い合わせが来ても、心配する必要はなく適時調査と変わりません。

次に集団的個別指導ですが、診療科目別について患者1件当たりの平均の保険点数が高い順に選定されます。目安としては、診療所であれば、平均の保険点数の1.2倍を超えていて、かつ類型区分ごとの保険医療機関の総数の上位の約8%の範囲が対象となると言われています。ただ目安なので、それ以下でも対象になります。ときどき、診療報酬を自主返納すると聞くかもしれませんが、これは指導によって保険請求ミスを指摘されたことを意味します。

また自由診療の割合が高く、保険診療の割合が低く、患者1人当たりの平均の保険点数も低いからと言って対象にならないわけではありません。最初は自由診療で患者の治療を行ったのに、そのあとの経過観察は保険診療を使う診療所もあるようで、そこを重点的に指導していたという実績もあります。診療所であれば、地方厚生局の担当者は指導医療官が1~2名、それに事務官2~3名程度も一緒に来て行われます。

最後の個別指導は、集団的個別指導の後に改善されなかった場合に選定されるのです。

指導は、医院や病院、それに院長先生にとってはストレスになります。それでも指導が入るとなったら、慎重に対応しなければ、次の監査に移行する事態を招きかねません。

顧問弁護士に立ち会ってもらったり、認められるのであれば、録音をしておくこともお勧めします。

 

4. 監査について

監査は、個別指導の結果、医院や病院に不正や著しい不当が疑われるときに、「要監査」と判断された場合に地方厚生局が行うものです。監査は、取消処分、戒告、注意のいずれの行政指導を行うことが前提となっています。

そのため、医院や病院は監査という事態になることだけは絶対に避けなければいけません。

監査の件数は、平成28年度では、医院や病院で28件、歯科医院で39件となっています。

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