行政手続法を知っておくと、分院を出す手続きもスムーズに行く

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2019/04/20
行政手続法を知っておくと、分院を出す手続きもスムーズに行く

分院を出すときには、主務官庁である都道府県に申請をして審査してもらう必要があります。また審査が通れば、保健所などへ届出を行うことになります。ところが、この審査や届出に思わぬ時間がかかることがあるのです。

原則論を知った上で、こちらが反論するやり方を検討していきましょう。

まず主務官庁は、審査する基準を具体的なものとして作成して、公にしなければいけません。また通常要すべき標準的な期間を定めて公表する義務もあります。そのため、分院を出すときには、都道府県のホームーページで確認するか、確認できないときには、事前に担当者に連絡をして基準や期間を聞いておきましょう。

厚生労働省は、平成6年に下記の標準処理期間を定め、都道府県に通知しています。

昔は、申請を受理してから数か月間も待たされることもありましたが、最近ではなくなりました。それでも、上記の通知があることを伝えるだけで、対応が変わることもあります。

次に主務官庁、ここでは都道府県ですが、申請を受理する前に審査を行います。

この審査についても、申請書類が到達したら遅滞なく開始しなければいけません。

もし申請書類に不備があれば、速やかに分院の申請者である医療法人に対して補正、つまり修正を要求することになります。このあと、申請された許認可等を拒否する場合には、申請者に対してその正当な理由を示す必要があります。そのため、拒否されるような事態となったら、その理由を直接聞くことが大切です。

よくあるのは、院長先生が亡くなって、医師ではない妻が医療法人の理事長に就任したいと申請したときに、過去に事例がないという理由で拒否されることがあります。

ただ過去に事例がないというのは、正当な理由とはなりません。厚生労働省からも、平成26年3月5日付で、下記のような改善を要求しています。

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/140310-01.pdf

この書類を印刷して提示するだけでも、担当者に対しては効果があります。

最後に、分院の開設を申請したときに、現在の医療法人の体制やMS法人が存在するなどの理由で、行政指導されることがあります。行政指導は、主務官庁である都道府県だけではなく、保健所なども行います。このとき、守るべき法律として行政指導法があるのですが、一般原則において、相手方である医院や病院に対して行政指導に従わないだけで、不利益な扱いをしてはいけないとしています。

ところが現実には、担当者から

「この指導に従わないのであれば、分院の開設許可は出さない」

という発言が飛び出すことがよくあります。行政指導法33条と34条には、下記の規定があります。

さらに、「この指導に従わない場合には、現在の医療法人の保険医療機関の指定を取り消す」とまで言われて、脅かされることもあります。確かに、医療法違反のようなことをすれば、医院や病院が一方的に悪いのですが、単純なミスや法令解釈の相違であれば、そこまで拒否されることはないはずです。

実際に、私は「医療法人が理事長とMS法人の代表取締役が兼任していると、どちらかを辞任するまでは分院の許可は出せない」と言われたこともあります。医療法人の理事長とMS法人の代表取締役の兼任は一切禁止されてるわけではなく、許されるケースもあるのです。その事情も聞かずに、一方的に責め立てるのは、やはり行政指導法からは逸脱していると考えます。

行政指導法35条には、行政指導の方法が記載されています。

主務官庁が、行政指導の趣旨及び内容並びに責任者を明確に示さなくてはいけないのです。

もし不当な行政指導が行われている、そのことによって分院の申請などの手続きが遅延している場合には、この行政指導法に従っていないという理由から、書面にて行政指導を行うように依頼してください。

根拠のない指導であったり、担当者が上司に相談していない指導であれば、書面にすることを嫌って、今までの態度が変わることもあります。

そもそもの行政指導を撤回してくることもあるのです。行政指導法の32条から35条に行政指導のやり方が書いてあるということは、忘れないようにしましょう。

なお、行政指導法は医院経営や病院経営に対してのものだけに限られません。すべての業種の行政指導に関して、この行政指導法の条文が適用されるのです。

 

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