医院や病院は、物販事業を行ってもよいのか?

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2020/10/30
医院や病院は、物販事業を行ってもよいのか?

医院や病院は、物販事業を行ってもよいのか?

医院や病院は物販事業を行うと違法になるという意見をときどき、聞きます。これは、下記の医療法の条文が根拠となっているようです。

医院や病院は、物販事業を行ってもよいのか?

上記の医療法第7条1項の許可について、第6項において、

「営利を目的として、病院、診療所又は助産所を開設しようとする者に対しては、1項の許可を与えないことができる」

とされているためです。

ところが、よく読んで欲しいのですが、1項では、「医師法及び歯科医師法の登録を受けた者ではない者が~診療所を開設しようとするとき」に限定しています。

そのため、医師や歯科医師が診療所を開設するときには、この条文は関係ないことになるのです。

一方で、医師や歯科医師でない者には、病院や医療法人が含まれますので、これらの団体は非営利でなくてはいけません。

また、非営利なので利益を得てはいけないという意見もときどき、聞きます。
例えば、学校法人が教科書だけではなく、制服なども販売していますし、社会福祉法人は利用者が作った小物などを、一般に販売していたりもします。当然、赤字ではやっていけませんし、利益を出して、そこで働く役員や従業員の給料に充てているのです。

それを違法という人はいません。
とすれば、医療法人も同様の取扱いがされるべきです。そもそも、医療法人は、医療法で下記とされています。

医院や病院は、物販事業を行ってもよいのか?

学校法人や社会福祉法人も配当はできません。とすれば、物販事業で儲かった利益は、それぞれの法人の事業で使うしかないのです。

ただし、診療所であっても、何でも販売できるわけではなく、下記の厚生労働省からの事務連絡は参考にすべきです。

http://www.success-idea.com/dl/20200929207854.pdf

医院や病院は、物販事業を行ってもよいのか?

上記の文章において注目すべきことが、2点あります。
1点目は、「患者のために、療養の向上を目的として行われるもの」である必要があります。例えば、サプリメントであれば、ビタミンCや鉄分を補うことで風邪の予防となりますなどとしていれば、問題ありません。また、家庭用マッサージ器を販売するときにも、治療が目的というのが大前提となります。2点目は、「以前から可能です」と記載がありますので、この事務連絡が公表される前から、物販は当然に可能であることが分かります。

さらに、非営利な団体である医療法人についても、物販は可能です。

下記は、厚生労働省のHPに記載されている「医療法人の業務範囲」という文章です。

https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000547146.pdf

医院や病院は、物販事業を行ってもよいのか?

当然ですが、病院に行けば、入院患者やその付き添い人のための売店が設置されていることが多く、これらは物販のみを行っています。これについては、上記の通り、付随業務として認められていて、医療法人の定款の変更なども不要とされています。

最後に、医院や病院が物販の事業をできることは分かったはずですが、注意すべきものもあります。それは、第3類医療品の販売についてです。

まず、化粧品、医薬部外品であれば、医院や病院は療養の向上を目的として、医院や病院が自由に販売することができます。

一方、第3類医療品を販売する場合には、原則として、医薬品販売業の許可が必要となるのです。もともと、一般用医薬品は、2009年の薬事法が改正されたことで、リスクの度合いから、第1類医薬品、第2類医薬品、第3類医薬品の3つに区分されています。

特にリスクが高いものが、第1類医薬品に分類され、リスクはそこまで高くないが、懸念はあるという程度のものは第2類医薬品に区分されます。これに対して、第3類医薬品は、服用することで体調に影響があったとしても日常生活に支障を来すには至らないレベルのものと定義されていて、例えばビタミン剤や整腸薬などが該当します。

第1類医薬品や第2類医薬品は、医院や病院も取扱いには気を付けるのですが、第3類医薬品は、化粧品、医薬部外品と類似しているため、パッケージなどを確認しないと見わけがつきません。それでも仕入れるときに販売元に聞くか、インターネットなどで検索すれば、すぐに分かります。

もちろん、医院や病院も許可を取ればよいのですが、第3類医薬品については、交付という形を取れば、患者に許可なく販売することが可能です。

これも、厚生労働省から事務連絡があります。

https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kantoshinetsu/iryo_shido/documents/270616.pdf

医院や病院は、物販事業を行ってもよいのか?

コンタクトレンズは、高度管理医療機器に該当しますので、一般的には薬事法上の許可が必要となりますが、上記の事務連絡に従って交付(販売)するのであれば、必要ないことが分かります。

これは、不特定多数の者に販売するのではなく、患者という特定の者にのみ販売する行為であり、かつ上記の2つのルールを守るのであれば、適正な販売が行われることが担保されるためです。これは、第3類医薬品についても、同様の取扱いとなるはずです。

 

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