介護医療院という新しい制度の医院に転換すべきなのか ②

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2018/08/20
介護医療院という新しい制度の医院に転換すべきなのか ②

介護療養型医療施設の転換先の受け皿として、新しい介護医療院という制度が始まりました。原則として、病棟がある医療法人が対象となります。

新しい介護医療院の制度を作った目的は、医療施設としてではなく、あくまで介護施設として医院経営や病院経営を運営してもらうことで、1人当たりの医療費を抑えて、入所できる人を増やすことが目的です。

単純に全体の医療費を下げようという意図ではなく、同じ社会保障制度という予算の中で介護が必要な人たちに、できるだけ広く行き渡らせたいという意図だと予想されます。また今まで介護療養型医療施設を運営してきた医院や病院に、劇的な変化をさせるのではなく、段階的に転換することを促しています。

まず下記は、厚生労働省が作成している資料ですが、介護医療院の施設基準となります。

介護医療院では、要介護者に自宅として住み続けてもらうことが大前提ですので、レクリエーションルームを作ったり、洗濯室などの設置も必要となります。

下記も厚生労働省の資料となりますが、介護医療院の人員基準となります。介護療養型医療施設と比べると、類型(Ⅰ)はほぼ同じですが、類型(Ⅱ)になると100人の入居者に対して医師が1人でよいと緩和されています。医師の確保が難しい医院や病院にとっては、介護医療院に転換しやすいと言えるでしょう。

今後は、厚生労働省としては移行した後の状況のデータから、もっと人員基準を緩和していくと予想されます。医院や病院にとって、病棟の人員基準がもっともクリアするのが難しいのです。
この緩和によってコストも下げることができます。さらに、下記も厚生労働省が発表している資料ですが、介護医療院の基本報酬となります。

では、これらを踏まえて、今まで介護療養型医療施設を運営してきた医院や病院は介護医療院に転換すべきなのでしょうか?

実際には、介護医療院の制度は始まったばかりでデータもなく、そちらがよいと断言できる人はいないでしょう。それでも私の個人的な意見になりますが、介護医療院に転換すると決めたのであれば、すぐに実行すべきだと考えます。というのは、現在、介護医療院に転換するときには、1年間に限られますが点数を加算してくれるからです。

これは1日当たり1ベッド当たりの点数ですので、例えば、50床ある医院や病院であれば、

もし100床ある医院や病院であれば、

という医業収益が自動的にもらえることになります。
過去の経験から、厚生労働省は新しい制度を作って、そちらに移行させようとすると、このような経済誘導を行います。このやり方に対して批判する院長先生もいますが、口頭で転換するように促しても、実効性が乏しいのも事実です。

そしてある程度、新しい制度への移行が進むと、経済誘導を縮小するか、廃止してしまうのです。

そのため、上記の加算は平成30年度の診療報酬改定によって新設されたものです。とすれば、今が最大の点数を加算してくれているのであり、今後は縮小されていくしかないのです。

そして、介護療養型医療施設がすぐに介護医療院に転換できるかといえば、病棟の内装の造作なども必要なので、半年ぐらいはかかると予想されます。もちろん、すべての介護療養型医療施設が介護医療院に転換されるわけではなく、他の施設への移行も考えられます。

それでも介護療養型医療施設の完全廃止まではまだ時間があるから様子を見るという態度ではなく、早急にどの施設に移行するかを検討すべきです。

 

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