立入検査が入るならば、事前に「立入検査要綱」を読んでおきましょう。

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2020/12/20
立入検査が入るならば、事前に「立入検査要綱」を読んでおきましょう。

立入検査が入るならば、事前に「立入検査要綱」を読んでおきましょう。

前回は、医療法25①の立入検査について、事前に確認しておくべき立入検査実施要綱について解説しました。今回は、実際に医院や病院に立入検査があったあとの対応について解説していきます。

「医療法25①の規定に基づく立入検査の実施について」という通知文において、立入検査後の対応については、「医療監視の実施方法等の見直しについて(平成9年6月27日)」という通知文を参考にすると記載されています。

「医療監視の実施方法等の見直しについて(一部抜粋)」は、下記となります。

立入検査が入るならば、事前に「立入検査要綱」を読んでおきましょう。

上記においては、「厳正に対処すべきこと」などという文言が並んでおり、かなり厳しい口調にはなっています。

とはいえ、実務的には、医療法違反だったり、保険の請求で不正があったりなど、かなり悪質な行為がなければ、そこまで厳しい処分はありません。

一般的には、問題がなければ、無床の診療所であれば、1時間から2時間程度で立入検査は終了します。それは、個人事業者として開業している診療所であっても、医療法人として運営されている診療所であっても同様です。その立入検査で指導を受けた場合には、次の2段階で確認してください。

 

第一段階 : 医院や病院が、法令違反していることに対する指導なのか

指導を受けた内容が医療法、薬事法などの法令に違反していると判明した場合には、すぐに修正する必要があります。そのため、指導を受けた時には、その根拠となる法令を確認してください。

例えば、タイムカードと賃金台帳を比較したところ、残業代が支払われていないなどの指摘事項もあり得ます。これは医療法の違反ではなく、労働基準法違反となります。

基本的には、院長先生が法令を確認すべきですが、判例や解釈から判断すべきケースもあるため、分からないときには、弁護士に相談しましょう。

 

第二段階 : 医院や病院が、保健所へ届け出た内容との間に差異があるのか

法令違反でなくとも、診療所の場合には、保健所に届け出ている内容と現場の状況が異なっていることも少なくありません。その場合には、届出書とどこが違うのかを確認してください。

そして、現場側を修正すべきなのか、もしくは、保健所への届出書を修正して再提出すべきなのかを判断する必要があります。

実は、「医療監視の実施方法等の見直しについて」には、上記に記載していないことが、まだあります。

1つ目は、医院や病院に対する情報の告発です。

立入検査が入るならば、事前に「立入検査要綱」を読んでおきましょう。

上記のように、住民、患者等からの苦情、相談等から情報を得て、立入検査(医療監査とも言う)を行うとしています。

しかし、住民や患者から、それほど多くの苦情があるはずがありませんし、立入検査に発展するほどの根拠資料もないはずです。ここは、「等」の部分について、医院や病院を辞めた理事や従業員が該当するのです。

元理事や元従業員は詳しい情報や資料を持っていることが多く、その情報がもとになって立入検査が行われることがあります。

それを防ぐためにも、重要な資料の管理は鍵のかかる棚の中で保管する、ファイルにはパスワードを設定する、さらに、資料の持ち出しについて管理を徹底すべきです。それでも悪意があれば、元理事や元従業員が意図的に資料を持ち出すことは防げません。

それをもとに立入検査のターゲットとなる項目が決まっていたとしても、元理事や元従業員の勘違いなどから、実際には問題がないこともあり得ます。資料を持ち出されたことは元に戻せませんので、とにかく、立入検査に真摯に向き合いましょう。

2つ目は、医院や病院に対する2回目以降の立入検査です。1回目の立入検査で、重大な違反などが見つかった場合には、他にも違反がないか、またはそれが修正されているかを確認する意味も含めて、2回目の立入検査が入る可能性があります。それについても、下記のように規定されています。

立入検査が入るならば、事前に「立入検査要綱」を読んでおきましょう。

院長先生としても、医院経営や病院経営に支障をきたすような違反が見つかった場合には、真摯に受け止めて、できるだけ早く修正しましょう。

2回目の立入検査ぐらいでは問題ありませんが、3回目、4回目となれば、大きな問題に発展することもありますので、注意してください。

 

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