医院や病院のM&Aを実行するときに、カルテなどの個人情報の譲渡について一文を入れること

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2021/01/30
医院や病院のM&Aを実行するときに、カルテなどの個人情報の譲渡について一文を入れること

医院や病院のM&Aを実行するときに、カルテなどの個人情報の譲渡について一文を入れること

新型コロナの感染拡大が収束する気配はなく、これが医院経営や病院経営に与える影響は甚大なものとなっています。すでに3分の2の医院や病院が赤字に転落したと報道されています。

この数では、税金を使って、すべての医院や病院を黒字に転換させることは不可能でしょう。そこで、この危機を何とか凌ぐためには、医療法人同士の合併、医療法人の持分の売買、それに診療所の事業譲渡などのM&Aの手法が考えられます。

なぜ、このようなM&Aで、医院や病院を救えるのでしょうか?

実は、医療法人同士が合併することで、コストが削減できるのです。すぐに思いつくのが、医薬品や消耗品費、それに通信費などの経費の削減です。

1つの医療法人で医薬品や消耗品を仕入れるよりも、2つの医療法人が合併して一度に仕入れる量が2倍となれば、それだけ、割引をしてもらえます。

一般企業ですと、そこまで消耗品費は大きくないですが、医院経営や病院経営の場合には、消耗品費はかなり高額となります。また、メールのサーバやプロバイダー、それにデータ管理の契約も2重に行っていたものを1つに集約できます。そもそも、医院や病院がサーバの容量を限界まで使っていることはなく、一般的にはかなりの余裕があるはずです。

次に、人件費です。合併することで、医院や病院の管理部門を1つに集約できます。
例えば、それぞれの医療法人で1人ずつ在籍していた会計データの入力と給与計算の担当者は、基本的に1人で間に合うようになります。

もちろん、余剰人員となった経理の担当者に辞めてもらうわけではなく、本人の意思も尊重する必要がありますが、総務や受付などの違う部署に異動してもらうのです。医院や病院が、経理部門のために1部屋を用意していることは少ないかもしれません。そのため、事務所の賃料は削減できなくとも、人件費とは給与だけではなく、交通費や社会保険料も含まれますので、数人が部署を異動するだけで、かなりの経費を削減できます。

最後に、広告宣伝費です。
それぞれの医療法人で作成していたホームページは1つになりますし、アドワーズなどのGoogleの広告宣伝費も1つに集約できます。

上記以外にも、例えば、1つの医療法人は内科、もう1つの医療法人が皮膚科とすれば、合併することで、患者を紹介し合えるというメリットもあります。

それでも、今はコロナの影響のもと、経費を削減して利益を回復させる方が手っ取り早いと言えます。

合併以外でも、医療法人の持分を譲渡する場合も、診療所を事業譲渡する場合でも、同じです。
医療法人の持分を購入する者は、赤字のままでは医院経営や病院経営は成り立ちません。そのため、他の医療法人と合併させるかもしれません。もしくは、医療法人を購入したあとに、さらに診療所の事業譲渡を受けて分院を増やして規模を拡大させ、合併と同じようなメリットを享受しようとするはずです。

医院や病院のM&Aを行うときには、主務官庁である都道府県の認可や保健所への届出が必要となります。その手続きについては、M&Aを実行する前に相談に行くことで解決できます。

ところが、それ以外にM&Aを実行したときには、患者の個人情報が詰まっているカルテを、そのまま引き継がせるはずです。

これについて、主務官庁である都道府県の認可も、保健所への届出も必要ありませんが、個人情報保護法上、問題がないのか、不安になるところです。もし医院や病院が所有している過去の患者のカルテが一切使えないとすれば、合併、持分の売買、事業譲渡などのM&Aは行われないでしょう。

個人情報保護法第23条第1項を確認してみましょう。

医院や病院のM&Aを実行するときに、カルテなどの個人情報の譲渡について一文を入れること

この条項からは、カルテなどの個人情報については、事前に患者の同意がなければ、第三者に提供してはいけないとされています。

では、第三者とはどのような者を指すのでしょうか?

これについては、個人情報保護法第23条第5項において、第三者以外を定義しています。

つまり、これに該当すれば、第三者とならないため、患者の事前の同意は不要となります。

医院や病院のM&Aを実行するときに、カルテなどの個人情報の譲渡について一文を入れること

上記において、「合併その他の事由による事業の承継に伴って個人データが提供される場合」には、第三者に該当しないとしています。実際に、合併だけではなく、持分の売買や事業譲渡があれば、それを購入した院長先生は、当然、医院経営や病院経営を継続するはずです。

ということで、M&Aで購入した医療法人や個人が、医院経営や病院経営を継続する限り、カルテなどの個人情報を引き継いだとしても、事前に患者の同意は必要ないというのが結論となります。

ただし、あとで問題とならないように、必ず、契約書には、下記の文言を入れてください。

医院や病院のM&Aを実行するときに、カルテなどの個人情報の譲渡について一文を入れること

 

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