教育資金であれば、一括で贈与しても贈与税がかかりません ②

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2019/06/20
教育資金であれば、一括で贈与しても贈与税がかかりません ②

前回のブログでは、教育資金の一括贈与の概要を解説しました。今回はその続きで、使い道となる教育資金の範囲を確認していきます。

教育資金と聞くと、私立の小学校から国公立の大学までの入学金や学費など、学校に直接支払われるものを思い浮かべるはずです。

ところが、この制度で定義されている教育資金はもっと範囲が広く、学校以外に支払うものも含まれるのです。

原則は、孫が30歳までに1,500万円を使い切らないと無駄な贈与税がかかってしまうのですが、上記の範囲を見ると使い道には困らないことが分かります。

まずは、学校等に支払われるものを確認すると、市町村に支払う保育料まで含まれていますし、インターナショナルスクールでも構いません。

そして、学校等には日本の学校教育法だけではなく、外国でその国の学校教育制度に位置づけられている学校も該当します。孫が留学したときの学費として支払っても構わないのです。

次に、学校等以外に対して支払われるものは、500万円までという制限はあるものの、範囲は一気に拡大します。

⑥などは学習塾やスポーツ活動で使用する物品でもよいとされています。例えば、ピアノ教室に通っている孫がピアノを買った場合には、それも含まれることになります。ただし、ピアノ教室を通じて買う必要はあります。

④では施設の使用料でもよいため、プロのスケートの選手になるため、スケートリンクを借りるならば、その利用料に使ってもよいことになります。当然ですが、教育とは机に座って行うものばかりではないですし、スポーツも重要な教育の一環です。

それでも、子供を医学部に入学させたい院長先生の場合には、学校の学費や学習塾の塾代で1,500万円を使ってしまうはずですし、足りないと感じるかもしれません。これは前回のブログで解説しましたが、扶養義務のある祖父母からのその都度贈与された教育資金は非課税です。

そのため、祖父母に認知症が発症したり、相続が発生するまではその都度贈与してもらい、銀行に預けてある1,500万円は使わずに取っておくこともできます。

贈与が難しい状況になってから、1,500円を使い始めればそれだけ祖父母の相続財産を減らすことができます。この制度は、孫が30歳までに使い切らないと残ったお金に贈与税がかかります。それでも、医学部に入学するならば、1,500万円が残ることはないでしょう。

ところで、この教育資金の一括贈与の制度について、令和元年度(平成31年度)の税制改正で一部が制限されることになりました。

 

(1) 23歳以上の教育資金の使途が制限される

先ほど教育資金の使い道として許されているのは、学校の入学金や学費だけではなく、学習塾や習い事の費用も対象となると説明しました。

これについて一部改正されて、23歳以上の孫が使える教育資金の範囲は、

① 大学などの入学金や授業料
② 通学定期や留学渡航費用
③ 教育訓練給付金の対象となる教育訓練の受講料

に限定されることになりました。

そのため、23歳以上の孫はスポーツや文化芸術など、趣味に近い活動にはお金が使えなくなります。

 

(2) 祖父母の相続財産となる

原則、教育資金として一括で贈与すれば、そのあと3年以内に祖父母が亡くなっても相続財産に加算されません。

これについても一部改正されて、祖父母が亡くなった時点で、

① 孫が23歳以上である
② 学校等に在学していない
③ 教育訓練給付の対象となる教育訓練を受講していない

という点にすべて該当していると、相続財産に加算されてしまいます。

それでも相続が発生した3年以内に贈与していない限り加算されることはありません。あくまで相続が近いときに、相続税の対策のためだけに、この制度を使うことを防ぐという趣旨なのです。このような制限も設けられたので、一括贈与するならば、できるだけ早い時期に実行した方がよいでしょう。

一方で、令和元年度(平成31年度)の税制改正で緩和された部分もあります。今までは贈与された孫が30歳となった時点で、銀行の口座にお金が残っていると、その金額をもとに贈与税が課税されました。

それが30歳の時点で、

①学校等に在学している

または、

②教育訓練給付金の対象となる教育訓練を受講している

という状況ならば、それが終了する日、または40歳になる日のどちらか早い日まで贈与税が課税されなくなります。

結果、孫が学校に通って勉強するための学費として使うのであれば、令和元年度(平成31年度)の税制改正の制限の影響は受けず、この緩和される部分だけを享受できます。

 

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