患者に声をかけて、来院頻度を増やす努力をしていますか?

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2018/11/10
患者に声をかけて、来院頻度を増やす努力をしていますか?

厚生労働省が毎年6月審査分として、「社会医療診療行為別調査」という統計データを発表しています。下記は、入院を除いた病院と診療所の診療日数に関する統計データです。

診療実日数とは、入院では当月中の入院日数をいい、入院外では当月中の外来、往診等で医師の診療を受けた日数のことになります。例えば1人の患者が月に2回来院したら、件数は1件ですが、診療実日数は2件とカウントします。つまり、診療実日数は延べ患者数ということです。このことから、診療所であれば患者の総数が62,379千人で、延べ患者数が98,552千人となっていて、患者は1ヶ月に1.5回は来院している計算になります。

次に下記は、歯科医院についての統計データです。

歯科医院では1ヶ月に1.8回と、一般の医院や病院に比べると来院頻度が高くなっています。歯科医院の方が、来院頻度は多くなって当然です。

ここからが問題なのですが、厚生労働省のホームページには、平成8年の統計データから記載されています。

平成8年では、診療所で1ヶ月2.5回の来院頻度となっているのです。

次に歯科医院についてのデータも確認してみます。

こちらも、平成8年には1ヶ月2.6回の来院頻度となっているのです。

2つのデータを比べてみると、患者数は確実に増えています。これは高齢化社会となり、患者の数が増えてきたと予想できます。

ところが一方で、毎年のデータを調べていくと来院頻度はどんどん下がっていて、現在の数値になっているのです。

患者数が増えているのだから、医院や病院に対する来院頻度が下がっても問題ないと考えてはいけません。というのも、平成8年で診療所は約88,000件でしたが、平成30年では102,000件と増加しているのです。今後もこの傾向は変わらない一方で、人口は減少していくため患者の数は頭打ちになります。そこで、来院頻度を上げる必要があるのです。

ここで来院頻度が下がった理由を考えてみましょう。

1つ目は、薬の処方日数が緩和されたことです。

昔は、2週間(14日)程度が普通だった薬の処方日数が、現在では多くの薬で緩和されて、実質的に1ヶ月に1回から3ヶ月に1回程度にまで延ばされています。そもそも最近まで大病院では外来患者の来院頻度を下げたいという意図があり、処方日数の限界まで薬を出す傾向にありました。

それが現在では紹介状を持たずに大病院に行くと、選定療養として特別の料金を患者に請求しなければいけません。これは全額自己負担となるため、大病院ではなく、診療所に通院する患者が増えているのです。

そこで大病院で処方されていた長期の処方日数を、診療所にも要求してくるのです。特に慢性疾患の患者はその傾向が強くなります。

2つ目は、自己負担額の増額です。

未就学児については市町村が補助金を出すなどして医療費は低いままですが、それ以外の年齢層はすべて自己負担率が上がっています。平成9年からは70歳以上の高齢者は定額の自己負担、それ以外の世代が2割から3割負担となり、平成13年には70歳以上の高齢者が1割負担となり、それ以外の世代が3割負担となり、さらに平成20年からは70歳から74歳までの高齢者でも2割負担となりました。

結局、高齢者は一定の収入しかない中から医療費を捻出することになるため、患者が自発的に来院頻度を減らして、薬局などの薬で終わらせることも増えていると予想されます。

3つ目は、厚生労働省が社会保障費の増大を宣伝し、来院頻度を下げるように広告してきました。

それが国民全体に浸透したことで、心理的な抑制になっているはずです。

これら3つ以外の要因もあるかもしれませんが、今後も自己負担額は増額することが予想されますし、厚生労働省の広告も大々的に続けられるはずです。そのため、全国平均の来院頻度は下がることはあっても、上がることはないはずです。

そこでまずは、あなたの医院や病院の来院頻度について、レセプトコンピュータ(レセコン)から打ち出してください。そして、あなたの医院や病院の来院頻度が何回なのかを確認してみましょう。

このとき、全国平均の1ヶ月1.5回以上の来院頻度を知ったとしても、あくまで参考値であり、それより低くてもあまり気にすることはありません。というのも診療科目によって、競合の医院や病院の存在によって、院長先生の専門性によって目指すべき来院頻度は違ってくるからです。

例えば内科で慢性疾患の患者が多かったり、耳鼻咽喉科や整形外科であれば、そもそも来院頻度が多い診療科目なので平均の1.5回はクリアできていなければいけません。一方で、初診率が多い医院や病院で、平均の1ヶ月1.5回の来院頻度を目指すといっても難しい場合もあります。そのため、平均の来院頻度と比べるのではなく、あなたの医院や病院の3年前、2年前、1ヶ月前と比べて欲しいのです。

もし来院頻度が下がってきている場合には、それを食い止めることが必要です。
では、具体的に何をすればよいのでしょうか?

それは、院長先生が診察するときに、次回の来院時期を患者に丁寧に伝えることです。

「薬を飲み切ったあとでも、1回は経過を見たいので来院してください」
「現在は3ヶ月に1回の来院ですが、もう少し頻度をあげてみませんか」
「薬の処方日数が現在は1ヶ月ですが、2週間に短縮して来院してもらった方が安心ですよ」

これで患者全員が納得して、来院回数を増やしてくれるわけではありません。ただ院長先生が気にかけてくれていることが分かるだけでも、患者の満足度は上がります。さらに、看護師や従業員が患者とコミュニケーションを取ることも重要です。

院長先生から、看護師や従業員に対して患者に対する接し方について説明したり、接遇のセミナーなどを受けさせる医院や病院もあります。たったこれだけのことで、来院頻度は下がらなくなります。

 

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