病院経営を行う上で、最適な人件費率を知っていますか?③

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2020/02/29
病院経営を行う上で、最適な人件費率を知っていますか?③

病院経営を行う上で、最適な人件費率を知っていますか?③

前回のブログでは、100床の医院や病院の医業収益と介護収益に対する人件費率を確認してきました。今回のブログでは、厚生労働省から発表されている療養型やDPCの病院という括りのデータも確認してみます。
また、私の事務所で独自に調査しているデータも公表いたします。

まず下記の表は、厚生労働省が発表している療養病床が60%以上の病院のデータとなります。ここでは、介護収益が2%未満の医療法人のデータは割愛して、介護収益が2%以上となる医療法人(国立病院、公的病院は除く)のデータを見てみます。とすると、医業収益と介護収益に対する人件費率は、60.9%とかなり高い金額となっています。

急性期の病院に比べると療養型の病院は、医業収益が低いわりには、人件費がかかることが分かります。

そして、医薬品費、診療材料費、設備関係費としてリース料と減価償却費の合計額が医業収益に対して16.6%しかなく、前回のブログの7対1の急性期の病院が35%だったことに比べると、半分以下となっています。そのため、療養型の医院や病院は人件費を見直せば、利益が確保しやすい体質になるため、来年の昇給や新しく雇う医師や看護師の給料の方針は、重要な意思決定事項となります。

これは、人件費以外は見直す経費がないため、一旦、赤字になると給料を早急には見直すことは難しいため、そこから抜け出せないことも意味します。

病院経営を行う上で、最適な人件費率を知っていますか?③

次に、DPCの対象となっている病院のデータを見てみましょう。

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医業収益と介護収益に対する人件費率は52.3%と機能別で見た中では、最も低くなっています。その代わりに、医薬品費、診療材料費、設備関係費としてリース料と減価償却費の合計額が医業収益に対して34.9%と、看護配置基準が「7対1」の急性期の病院の35%とほぼ同じ結果となります。

それでも、人件費率が下がっているため、赤字額は減少しています。結果的には、急性期の病院と同様に、人件費だけで黒字を拡大させることは難しく、他の経費の削減も一緒に行っていく必要があります。ただし、DPCを採用している病院の場合には、今よりも医業収益が上がるようにDPCの数値を改善させるという方法もあり得ます。

最後に、私の方で独自に集計している人件費率のデータを確認してみましょう。療養病床のみの病院は、一般病床のみの病院に比べると、8%以上も人件費率が上がっています。それだけ、人件費が利益に与える影響が強く、給料の見直しが重要事項となるのは、厚生労働省のデータと同じ分析結果となります。

病院経営を行う上で、最適な人件費率を知っていますか?③

これを違う角度で、病床の数で区分したデータが、下記の表となります。100床から150床の人件費率が上がっていますが、収益率が悪い病床数だと考えます。とすれば、病床数を増減させる案についても、意思決定すべきです。実際問題として病床数を増加させることは難しいため、例えば、一部を介護医療院にして病床数を減少させるなどの方法はあり得ます。

病院経営を行う上で、最適な人件費率を知っていますか?③

ここまで、医業収益と介護収益に対する人件費率を見てきましたが、どの病院でも最低50%以上の人件費率になることから、どのような人事政策を取るか、医院経営と病院経営にとって大きな鍵となります。

もちろん、一概に給料を見直して人件費率を下げればよいと提案している訳ではありません。それぞれの医院や病院には個別の事情があることも分かります。

それでも医師、看護師、従業員の数が少なければ、その個別の事情は大きいのですが、逆に100床もある医院や病院であれば、その影響は薄まるのです。

つまり、平均の人件費率は、目安になるのです。これらの人件費率のデータを理事会の議題に上げて、一度は、よく話し合いをしてみてください。

 

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