消費税が上がる前に、医院や病院は医薬品や消耗品を買い貯めしておくべきなのか?

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2019/09/10
消費税が上がる前に、医院や病院は医薬品や消耗品を買い貯めしておくべきなのか?

令和元年10月1日から消費税が8%から10%に上がることが、ほぼ確実です。
この時点で政府から延期するようなアナウンスは一切ありませんので、このまま上がるはずです。

それに先立ち、診療報酬について10月の消費税が引き上げれたときの医院経営や病院経営の負担を軽減するために、初診料を6点増の288点、再診料を1点増の73点にすることを告示しています。

また、入院料については、急性期一般入院基本料について、下記のように上がります。

さらに、特定機能病院入院基本料では、一般病棟の7対1入院基本料が1,718点(119点増)、10対1入院基本料が1,438点(99点増)となります。これらの新しい点数は、10月1日から適用されます。

診療所であれば、ベッドがないため入院基本料は関係ないと思いますが、初診料と再診料の点数は大きく影響してきます。それでは、どのくらいの補てんがされるのでしょうか?

下記が、診療所の全国平均の医業収益と1日当たりの患者数のデータとなります。

診療所によって、診療実日数は違ってきますが、ここでは235日と仮定して計算してみましょう。
さらに、初診率の平均は、下記となります。

ここで、内科の診療所とすれば、今回の改定によって上がる医業収益が計算できます。

ざっくり言えば、1年間で医院や病院の医業収益について20万円程度は増えることになります。
消費税は8%から10%になるため、その差額は2%です。つまり、1,000万円の経費の2%分が20万円となるため、その医院や病院が支払う経費が1,000万円ならば、完全に補てんできています。

ところが、通常の内科の医院や病院であれば、1年間で消費税がかかる経費が1,000万円ですむことはあり得ません。確かに、看護師や社員に支払う給料や医療機器の減価償却費には消費税がかからないため、それ以外の経費とはなりますが、材料費、医薬品、広告宣伝費、賃料、支払手数料などを合計すれば、1,000万円どころではないでしょう。

平成29年に実施された調査では、個人事業主の診療所で、給与と減価償却費を除いた経費の平均は3,300万円となっています。

そのため、その2%の負担増となれば、1年間で66万円です。同じ年に実施された調査で、医療法人の診療所で、給与と減価償却費を除いた経費の平均が6,000万円となってます。そのため、その2%の負担増となれば、1年間で120万円です。つまり、今回の改定によっても、補てんにはほど遠い数字となっています。

それでも、初診率が高い耳鼻咽喉科で計算してみます。

ということで、耳鼻咽喉では、年間2,300万円までの経費に対する消費税を補てんできています。それでも、足りません。そこで、医院や病院としても、できるだけ消費税の増税による損失を抑える必要があります。

簡単に思いつく方法としては、令和元年9月末までに、医薬品や消耗品を買いだめすることです。

それでも、厚生労働省から「改定前の限度を超えた在庫の積み増しや圧縮は医薬品等の供給不足をきたす恐れがある」として止めるように通知を出しています。そして、卸業者にもそのような求めに応じないように伝えたようです。前回の5%から8%に上がったときに、そのような対応をした医院や病院が多かったからだと予想されます。

もちろん、医薬品には消費期限がありますので、無駄に買ってしまうと廃棄の恐れがあります。一方、手袋、包帯や医療器具のような消耗品は消費期限がありません。

あまりに限度を超えた量を注文するのはよくないですが、とはいえ、通常よりは多く買っておくべきです。

 

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