新型コロナウイルスで医業収益が下がったときに、キャッシュアウトを減らす対策

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2020/07/30
新型コロナウイルスで医業収益が下がったときに、キャッシュアウトを減らす対策

新型コロナウイルスで医業収益が下がったときに、キャッシュアウトを減らす対策

新型コロナウイルスによって、政府は緊急事態宣言を発動しましたが、そのあと解除しています。一方、医院や病院は、緊急事態宣言時でも、緊急事態宣言が解除されたあとでも、変わりなく営業を続けています。

実際に、政府も「緊急事態宣言時に事業の継続が求められる事業者」として、例えば、インフラ事業、食料品供給事業、生活必需品供給事業、家庭用品メンテナンス事業、冠婚葬祭事業、インターネット事業、金融サービス、物流・運送サービス、警備業、育児サービスなどとしています。当然、この事業者の中に、医療や介護事業も挙げられているのです。

ところが、緊急事態宣言が発動しているときは当然として、それが解除された後でも、医院や病院の医業収益が元に戻っていません。一部の診療科目では医業収益の影響がなかったり、逆に医業収益が上がった医院や病院もあります。ただし、ほとんどの診療科目で、かなり医業収益が下がっており、かつ戻る気配がありません。

自由診療に至っては50%どころか、70%近くも下がってしまい、持続化給付金を申請している医院や病院も現実にあります。医院経営や病院経営は、給料や賃料、それに医療機器のリース料など、毎月、固定で支出する経費が大きいため、医業収益がそこまで下がると収支がマイナスとなります。

しかも、多額の現預金を貯め込んでいる医院や病院が多くあるはずもなく、銀行からの融資に頼るという事態になっています。

現在では、その借入金の金利や保証料は、国や市区町村が全額負担してくれるため、ゼロとはいえ、このままの医業収益の状態では、資金繰りが詰まる可能性はあります。

勤務医、看護師、従業員に給料が支払えなくなることが、最も避けるべき事態です。

そこで、医院や病院が、今からすぐにできるキャッシュアウトを減らす対策を見ていきましょう。

 

① 支払いの先延ばしを依頼する

医院や病院が購入した医薬品や消耗品の支払いサイトを延ばしてもらえないか、交渉しましょう。医薬品や消耗品を販売している会社は、大手の会社や上場会社が多いので、そこまで資金繰りに窮してはいないはずです。

今までも、これからも長い付き合いですので、例えば、「翌月末払いのサイトを、3か月後払いのサイトに変更して欲しい」という依頼ぐらいしてもよいはずです。

もちろん、新型コロナウイルスの状況が落ち着いて、医院や病院の医業収益が元に戻ってきたら、サイトを元に戻すことの約束は必要となります。

 

② 理事の給与を減額する

法人税法では、医療法人の理事長だけではなく、理事や監事の給与は、社員総会から次の社員総会までは、毎月同額でなければ、経費としても認めないとしています。

ただし、国税庁から、新型コロナウイルスの影響で医院経営や病院経営が大幅な赤字となっていますので、業績悪化事由に該当して、給与を減額しても認めると発表されています。そのため、最初は未払いとしてもよいですが、今期は満額を支払えないと予想できるのであれば、大きく減額してしまいましょう。そのことで、社会保険料の支払いも抑えることができます。

個人事業主の院長先生の場合には、配偶者に支払っている専従者給与を減額するという方法があります。

 

③ 家賃の値下げしてもらう

医院や病院は、1階の路面で開業していることもあり、または、整形外科などはかなりの面積を確保しているはずです。家賃は、医院経営や病院経営の経費の中で、人件費の次に大きな金額となることがほとんどです。この家賃について、一定期間でよいので値下げできないか、交渉してみるべきです。

というのも、下記の中小企業庁のHPにも記載がありますが、新型コロナウイルスの影響で、売上が下がった場合には、事業用の建物や設備の償却資産税や都市計画税を減免、または2分の1に減額するとしています。

新型コロナウイルス感染症の影響で事業収入が減少している中小企業者・小規模事業者に対して固定資産税・都市計画税の減免を行います

https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/2020/200501zeisei.html

<減免対象> ※いずれも市町村税(東京都23区においては都税)
●事業用家屋及び設備等の償却資産に対する固定資産税(通常、取得額または評価額の1.4%)
●事業用家屋に対する都市計画税(通常、評価額の0.3%)

新型コロナウイルスで医業収益が下がったときに、キャッシュアウトを減らす対策

さらに、銀行からの借入金の利息を政府が補助したり、元本返済のリスケにも銀行は応じています。つまり、ビルの大家のキャッシュアウトが減っている可能性が大きく、家賃の減額に応じてくれるかもしれません。

このとき、注意すべき点が1つあります。

それは、大家と直接、家賃の減額の交渉をすることです。

というのも、駅前のビルなどを賃貸していると、大抵の場合、大家が不動産の仲介会社に賃貸管理を丸投げしています。彼らは、大家の利益を確保することが仕事ですので、家賃を下げずに済ませたいと考えています。その行動は、仕事ですので、間違っているわけではありません。そのため、不動産の仲介会社に家賃の値下げを打診しても、大家にそれを伝えないケースも多いのです。

実際に、「不動産会社との話し合いの段階では断らたが、大家に直訴したら、今回は事情も理解できるとして、一定期間だけ家賃を値下げしてくれた」という話をよく聞きます。どうにかして、一度でよいので、大家と直接話をしてください。

 

④ 水道光熱費の支払いを猶予する

まず、水道光熱費は、休憩時間にコマめに消灯する、冷暖房機器の温度を調整する、帰りの片付けを急いで行うなど、消費量を抑える努力が大切です。次に、電気、ガス、水道料金は、下記のように、それぞれの事業者が支払期限を延長してくれていますので、確認してください。

新型コロナウイルス感染症の影響で電気料金またはガス料金の支払いにお困りのお客さまへの支払い期日の延長等について

https://www.tepco.co.jp/ep/archive/20200508.html

 

⑤ 通信費のプランを変更する

医院や病院は、未だにFAXが多用されていますが、これを機に電子メールでのやり取りに変更すべきです。FAXは紙代もかかりますので、無駄が多い通信機なのです。また、インターネットのプランも見直して、毎月課金されている料金を減額できるか検討してください。

 

⑥ 保険料の支払いを猶予する

生命保険料や損害保険料の支払いについて、下記のように、各保険会社が支払いを猶予してくれる制度があります。

https://www.sonylife.co.jp/info/popup/2019-ncov.html

このとき、注意すべき点は、生命保険や損害保険は解約してはいけないことです。

まず、生命保険を解約してしまうと、あとから健康上の問題や年齢から、同条件で加入できなくなるかもしれません。または、解約している間に、病気になっても、保証されないことにもなります。そもそも生命保険については、契約者貸付が利用できることがほとんどですので、そちらを使いましょう。

次に、損害保険も解約してしまうと、保証がない期間にビルで水漏れが発生して医療機器が故障したら、一切の保険金が受け取れなくなってしまいます。資金繰りが苦しい中で、さらに出費がかさむ事態は避けなくてはいけません。

保証を切るのではなく、保険料の支払いの猶予、または契約者貸付の制度を活用すべきです。

 

⑦ 銀行への返済条件を見直す

医院経営や病院経営は、最初に建物や土地を購入していたり、ビルを賃貸した場合でも内装工事を行い、かつ高額な医療機器も購入(リースでも同じ)しています。そのため、銀行(リース会社も含む)からの借入金がゼロということはほとんどありません。

新型コロナウイルスの影響で、医業収益が下がっている医院や病院は、積極的に銀行と交渉して返済条件を見直すべきです。そのとき、「借換え」、または「元金据置」の2つの方法があります。

借換えは、現在の借金の条件がすべて変更されるもので、元本据置は金利のみを支払うというものです。どちらも、返済の猶予と同様の効果があります。

もし、借換えができれば、利息が下がるなどの条件が良くなる可能性が高く、お勧めですが、交渉のハードルは高くなります。

なお、リース料についても、下記のように支払いの猶予の相談窓口が各会社にありますので、早めに相談してください。

https://www.leasing.or.jp/toppage/docs/tel_list0612.pdf

以上のように、医院経営や病院経営のキャッシュアウトを削減する方法はいくつもあります。長期間の医業収益の減額が予想されるので、今までならば、あまり気にしてこなかった水道光熱費や通信費などの削減まで見直していくべきです。

 

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