個人の医院が、今年中に医療機器を買ったら、減価償却費を増やせる特例があります。

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2016/12/10
個人の医院が、今年中に医療機器を買ったら、減価償却費を増やせる特例があります。

個人の医院が、今年中に医療機器を買ったら、減価償却費を増やせる特例があります。

今年も12月に入り、年末に近づいてきましたので、個人で開業されている医院や病院の院長先生も、医業収益や利益の予測が、おおよそつくころだと思います。診療科目が内科の場合には、年末の医業収益が大きく変動する可能性はありますが、それ以外の診療科目であれば、毎年、同じぐらいの医業収益となるはずです。

今年度、利益がかなり出るという個人事業主の院長先生であれば、特別償却ができる医療機器を12月中に買うことで、節税対策をすることができます。通常、医療機器を購入した場合、それが30万円以上であれば、すぐに経費になりません。
医療機器を使った医業収益は、将来に渡って発生するものです。

そのため、税務上で決められた耐用年数で減価償却していくことになります。

しかも、この減価償却は、月数按分して計上されます。

例えば、個人の医院や病院で、X線診断装置を1200万円で購入したとします。
この耐用年数が6年とします。
院長先生の中には、「すぐに壊れるものではないので、実際に使える耐用年数は、もっと長いよ」、「途中で修理するから、耐用年数は短くなるんじゃないのか」などと聞かれることもありますが、税法で一律に決められています。

X線診断装置にもいろいろな種類があり、ポータブルで移動式であったり、CTと組み合わせられていたりする場合には、また違う耐用年数となります。そして、個人の医院や病院であれば、定額法という方法で減価償却するのが原則となります。

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単純に耐用年数で割るのですが、12月に購入しても、200万円が経費になるというわけではありません。

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12月に購入すると、1か月分しか使っていないため、16万円しか経費にならないのです。これを聞くと、「1200万円の医療機器を買っても、たったの16万円の経費・・・所得税率を40%と仮定しても、6万4000円の節税効果しかないのか。だったら、来年、もう一度、購入の検討をするよ」と発言する、院長先生がほとんどです。

ただ、ここで2つだけ、見落としていることがあります。

1つ目は、個人の医院や病院が、減価償却の方法を定額法ではなく、定率法で申請すれば、使ええるのです。

定率法を使うと、今年の確定申告の経費は、下記と計算できます。

個人の医院が、今年中に医療機器を買ったら、減価償却費を増やせる特例があります。

これで、定額法の2倍以上になりました。
ということで、医療機器に投資する可能性がある医院や病院であれば、定率法に変更しておくべきです。
1か月だけの減価償却費の金額としては小さいですが、1年間で考えると、定額法ならば200万円、定率法ならば400万円と、金額の差も大きくなります。

手続きとしては、「減価償却資産の償却方法の届出書または変更承認申請書」という届出を税務署に提出するだけです。

このとき、変更しようとする年の3月15日までという提出期限がありますので、今年は、当然ですが、もう間に合いません。平成29年度から定率法にするならば、平成29年3月15日までに、つまり、平成28年度の確定申告書の提出期限までに出す必要があります。院長先生の来年の確定申告書に添付しておけばよいということです。

 

2つ目ですが、一定の要件を満たした医療機器を購入すると、減価償却費を増やすことができるのです。

先ほどの通常の減価償却では、医院経営や病院経営に必要な医療機器であったとしても、院長先生は購入を躊躇してしまいます。
1200万円も投資しているのに、ほとんど節税効果がなければ、所得税のお金を用意する必要があり、資金繰りが回らない可能性があるからです。このままでは、医院経営や病院経営として、本来であれば投資すべき医療機器を買わないという意思決定をするかもしれません。

そこで、通常の減価償却費を増やしてくれる制度として、特別償却ができることになっています。
あなたは、「それでも、12月に買った医療機器は、月数按分して1ヶ月分の計上になるので、多額にはならないでしょ」と思うかもしれません。

ところが、特別償却とは、購入した医療機器の取得価額に定められた償却率をかけるだけで、月数按分しないのです。

現在、下記の要件を満たして、かつ一覧と記載されている医療機器であれば、「特別償却費=取得価額×12%」を計上できます。

個人の医院が、今年中に医療機器を買ったら、減価償却費を増やせる特例があります。

ということで、今年の確定申告の減価償却費として、定率法も採用していたとすれば、12月にX線診断装置を1200万円で購入したとすると、下記を計上できます。

個人の医院が、今年中に医療機器を買ったら、減価償却費を増やせる特例があります。

所得税率が、40%とすれば、約70万円の節税効果があります。
6万4000円と比べると、10倍超になっています。
院長先生は、ここまで計算して、医療機器を買うべきかどうかを判断しましょう。

なお、特別償却費が使える医療機器の一覧は、下記となります。

個人の医院が、今年中に医療機器を買ったら、減価償却費を増やせる特例があります。

以上のように、特別償却が使える医療機器の範囲は、かなり広くなっています。

 

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