消費税を少しでも節約することは、医院経営や病院経営では基本です。

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2013/09/20
消費税を少しでも節約することは、医院経営や病院経営では基本です。

消費税が5%から8%にアップすることで、かなり注目を集めています。
同時に、診療報酬の点数を上げてくれるという報道がされていますが、まだ決まったわけではありません。

そもそも、医院経営や病院経営では、ほとんどの医業収益に消費税を乗せることはできないので、消費税を節約することは、すごく大切なことです。

【1】消費税を納めないように工夫する

医院や病院が、消費税を国に納める消費税は、

医業収益にかかる消費税 - 仕入や経費にかかる消費税 = 納める消費税

という数式で計算します。

ただ、医院経営や病院経営では、消費税を国に納めていない場合も多いと思います。
というのも、「医業収益にかかる消費税」の医業収益が1000万円を超えないと、消費税を納める義務がないからです。

あなたは、「保険診療には消費税がかからなかったはずなので、それ以外で1000万円を超えることはないから、自分には関係ないな」と思ったかもしれません。

ところが、消費税がかかる医業収益は意外と多く、最近では、紹介状がなく、200床以上の病院に初診でかかると、特別料金を取られる場合も増えました。

 

医業収益の内容

消費税がかからない

● 社会保険診療報酬(療養の給付や現物給付も含まれる)
● 特定療養費
● 高度先進医療費
● 公費負担医療費(乳幼児、障害者に対するものなど)
● 自賠責保険(任意保険、実費を含む)
● 労災や公害として認定されたもの
● 助産に関する資産の譲渡(妊娠検査、分娩のための入院、介助など)
● 柔道整復師、鍼灸師、マッサージ師の行う施術(療養費の支給に関するもの)
● 介護保険サービス(デイサービス、小規模多機能、複合型サービスなど)

消費税がかかる

● 差額ベッド代、もしくは特別な病室の提供(特別な食事メニューの料金も含む)
● 歯科材料差額
● ベットが200床以上の病院での初診療(紹介状がないことが前提)
● 予約診療
● 時間外診療
● 自己選択部分を含む食費
● 健康診断(健康診断作成料を含む)、予防接種、人間ドック、健康教育・相談
● 老人保健事業及び母子保健事業の健康診査等
● 不妊治療や人口妊娠中絶(健康保険適用外のもの)
● 美容整形、審美歯科、インプラント治療
● 保険対象外の鍼灸治療費
● 医師の処方箋に基づかない医薬品、または医療用具等の販売
● 医院や病院の売店での売上、自動販売機や公衆電話の売上
● 病院内保育所の経営委託料
● 駐車場の賃貸料(時間貸しサービス、月極めなど)

上記のうち、消費税がかかる医業収益が1000万円前後の医院や病院は、消費税がかかる医療行為を、一時期だけ止めてしまえばよいのです。

また保育所の経営委託料、医薬品や医療用具等の販売、売店や自動販売機の売上、駐車場の賃貸料など、医院や病院でなくても、MS法人で業務ができるものは、売上を分散することで、1000万円の売上を回避できることもあるはずです。

【2】2年間を工夫する

消費税がかかる医業収益が1000万円を超えると、消費税を納める義務が発生します。
ただ、すぐではありません。

 消費税を少しでも節約することは、医院経営や病院経営では基本です。

1000万円を超えたことが確定するのは、決算書を提出したときです。
それから2年後(翌々年)になって、その年の医業収益から納めるべき消費税を計算するのです。

例えば、消費税がかかる医業収益が1000万円を超えて、その翌々年の医業収益はすべて社会保険診療であったとすると、消費税がかかった医業収益はないので、納める必要はないのです。

これは極端な例ですが、翌々年の消費税がかかった医業収益が1000万円以下でも納める義務があり、それが小さければ、ほとんど消費税は納めません。
つまり、2年間は消費税を納めなくてもよいのです。

これを利用して、個人で医院経営や病院経営を行っていて、消費税がかかる医業収益がかなり上がってきたところで、医療法人化すれば、もう一度、1000万円の判定をやり直すことになるのです。

ただ、このとき注意すべきことは、医療法人の基金が1000万円以上の場合には、1年目から消費税を納める事業者に認定されてしまいます。

医師会との話し合いもありますが、医療法人の基金を990万円などにすれば、消費税は2年間、かからないように工夫できるのです。

【3】差し引く消費税を大きくする

納めるべき消費税は、

医業収益にかかる消費税 - 仕入や経費にかかる消費税 = 納める消費税

という数式で計算しました。

ということは、仕入や経費にかかる消費税を大きくすることでも、納める消費税を少なくできます。
あなたは、「経費を増やしてしまったら、消費税を節約しても本末転倒になる」と考えるかもしれません。

私が提案したいのは、経費を増やすことではなく、消費税だけを増やす方法なのです。

例えば、あなたの医院や病院で、非常勤の医師に来てもらっているとします。
給与で支払っていると、消費税はかかりません。

あなたが、大学病院などで働いていたときにもらっていた給与明細を思い出してください。
消費税という項目はありませんでした。

一方、勤務医で外注として報酬をもらう場合は、どうでしょうか?

同じように、消費税という項目はありません。
それならば、同じ・・・ではないのです。
外注費であれば、消費税がかかるのです。

ただ、外注費でもらう非常勤医師の売上が1000万円を超えないので、医院や病院が消費税を支払わなくても問題にならないのです。

普通に考えて、自分が主で働いている医院や病院からは給料でもらっているはずなので、それ以外の売上だけで1000万円を超えることはないと思います。

そのため、同じ金額を支払うのであれば、給与ではなく、外注費で支払った方が、医院や病院が納めるべき消費税は少なくなるのです。

これ以外にも、今まで消費税がかかっていない給料に関して、MS法人を使って、外注費として支払う方法もあります。
もちろん、MS法人で実体があり、それを支払うことに合理性がなくてはいけません。

消費税が10%に上がれば、節約する税金も大きくなります。
漫然と消費税を納めるのではなく、もう一度、医院経営や病院経営と消費税の関係を見直してみましょう。

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