歯科医院が新規の患者を獲得できる、コストが安く、効果的でかつ具体的な方法とは?

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2012/10/16
歯科医院が新規の患者を獲得できる、コストが安く、効果的でかつ具体的な方法とは?

歯科医院が新規の患者を獲得できる、コストが安く、効果的でかつ具体的な方法とは?電柱、駅には歯科医院の場所を表す看板、バスや電車の中には歯科医院の広告、タクシーには歯科医院のパンフレットと、街中には歯科医院の広告があふれています。

広告を行うことは悪いことでもありません。ただ、これらの広告費用は高くないとは言え、費用対効果(コストパフォーマンス)がよいものではありません。

費用対効果を知るためには、あなたの歯科医院で新規の患者に対して、「何を見て来院しましたか?」というアンケートを取ればすぐに分かります。

私もそうですが、足を止めて看板を一生懸命、読む人はいません。電車の中でも広告を見ている人は少なく、本を読んだり、音楽を聞いたり、寝ている人もいますし、外を見ている人もいます。

結局、歯科医院の院長が他を気にしてチェックしていたり、広告を提案する会社がそれを見て電話をしてきたり、あとはすでにあなたの歯科医院に行ったことがある患者が、「広告なんて出しているんだ」と見るぐらいです。

私のような会計事務所の人も、自分の顧問先の歯科医院と比べて新しい提案に活かすために一生懸命読んでいますが、この歯科医院の広告は、ここを修正した方がいいかな、ここは見習うべきだと研究します。

これらの人たちは、あなたの歯科医院にとって、新規の患者になるわけではないのです。
だから、かけているコストに比べて、新しい医業収益につながる可能性は低いはずです。

そもそも歯が痛いという緊急性があるときに、電車に乗ってから行く歯科医院を探す人はいないでしょう。

あなたは、「そんなことは分かっているけど、他の歯科医院も広告を出しているのに、うちの歯科医院だけ何の広告もしないのは、心配になる。そんなコストが高いわけではないので、気休めでもいいので出したい」と言うかもしれません。

そうであったとしても、これらの広告は、あなたの歯科医院を患者の記憶にとどめてもらうという効果しか期待できないことは覚えておくべきです。

一方、あなたの歯科医院に来てくれそうな患者が自ら検索してくれて、その患者に積極的に告知するインターネットの広告はプッシュ型で、費用対効果が高くなります。

そこで例えば、Googleなどの検索エンジンを使って、「インプラント」で検索すると、かなり多くの歯科医院が広告宣伝していることが分かります。
それ以外にも、「矯正」、「ホワイトニング」「審美歯科」などと検索しても、同様に、かなりの多くの歯科医院が、すでに広告を出しています。

実際にクリックしてみると、かなり派手な歯科医院の広告が目に飛び込んできます。
気づくのは派手な画像や動画だけではなく、キャッチコピーを使って、読む人を惹きつけます。これは歯科医院の院長だけで考えられるはずはなく、専門のコンサルタントに依頼して作成しているのでしょう。

これらのキャッチコピーは医院や病院のホームページでは見られません。歯科医院の広告競争が激しいというだけではなく、医師会よりも歯科医師会の方が、広告宣伝に対する指導がゆるいという理由もあります。(現在、歯科医師会に入らない院長もかなり増えています)

私自身は、歯科医院がインターネットでキャッチコピーを使って広告をすることは悪いとは思いませんし、インターネットに記載している内容に関してもウソがなければ何でもよいという考えです。

原則は、その歯科医院の広告を見た人たちが、
つまり患者側が判断すればよいと思うからです。

とは言え、今は「インプラント」について、患者からのクレームが増えている、患者が歯科医院を相手に損害賠償の裁判をやっているという報道がされると、どうしても政府としても黙って見過ごすことができない環境になっています。

そもそも、歯科医院だけではなく、医院や病院も含めて、報道では悪い情報ばかりが表に出るため、すごくかわいそうだと個人的には思います。

例えば、インプラントは外科的な手術なので、失敗すればかなり患者の体への負担は重いはずです。それでも、1つのインプラントの失敗に対して、成功したインプラントの事例の方が何倍もあるのです。その成功はまったく報道せず・・・その当事者の患者の立場も分かりますが、失敗ばかり報道されてしまう現実があるのです。

それが、これからインプラントにしようかなと考えていた患者の心を不安にさせて、「政府への要望」という形で上がってきます。

仕方がないとは言え、このような背景から、歯科医院のホームページの内容はかなり厳しく規制されそうです。

今までも歯科医院のホームページが規制されると何度も言われながら、罰則規定がなかったので、放置されてきました。今回は、具体的な指針が出てきていますので、罰則が導入されるかは分かりませんが、確実に指導は入るでしょう。

その具体的な内容とは、下記のようなものです。

【1】キャッチで、読む人を惑わす言葉は原則、使ってはいけない

【2】「今まで、インプラントの実績が1000件」など、実績を載せてはいけない

【3】「失敗しない、無痛」などという表現は、患者ごとに痛みの感じは違うので、ダメ

【4】「患者(お客様)の声」も、患者の普遍的な意見ではないので、掲載禁止

【5】「他の歯科医院よりも、○○」という比較する表現はいけない

これらによって、歯科医院がホームページを使って、新規の患者の獲得するのは難しくなりそうです。ただ、ここであなたの歯科医院のホームページを使った患者獲得は、他の方法に比べて費用対効果が本当によかったのか、もう一度、検討してほしいのです。

ホームページ業者に依頼して綺麗なサイトを作り、SEO対策をやって検索の上位に表示して、GoogleやYahooに広告費用を支払って宣伝するとかなりの費用がかかっているはずです。

検索で、「インプラント」、「矯正」、「審美歯科」が一番、歯科医院では広告されている数が多いということは、普通の保険診療では、患者獲得コストが見合わないことを意味しています。

自費診療で、しかも高額でなければ、ホームページによる広告は赤字になるということなのでしょう。

これでも他の広告に比べて費用対効果はよいのですから、他の広告がどれだけ赤字なのかが分かります。

私がもう一度、あなたに考えて欲しいことは、

「あなたが、歯科医院に通っている患者として、
広告を見ただけで歯科医院を変えますか?」

ということなのです。
実際には・・・変えませんよね。

通っていた歯科医院が閉院してしまったり、引っ越して新しい街に住んだり、通っている歯科医院にインプラントなどのメニューがなかったり、待ち時間が長いなどの不満がある患者には、広告の効果はあるでしょう。

ただ、今通っている歯科医院があり、そこに満足していれば、もしくは過去に満足していた歯科医院があったならば、そこに通院するはずです。

自分の口腔内をまったく知らない歯科医院に見てもらうよりも、何度も会って知っている、自分のカルテもある歯科医院に見てもらった方がよいと患者は考えます。
とすれば、これから歯科医院を始めて探そうと考える人しか、広告に反応しないことになります。

だからこそ、歯科医院が新規の患者を獲得するために、広告費用をかけ過ぎることに、私は反対なのです。

世の中で、新規の患者の獲得コストが最も安くて効果的なのは、今の患者からの口コミです。

口コミなら、ゼロ円です。
もちろん、住宅街でなければ口コミは難しいかもしれません。

その次にコストが安くて効果的なのは、今の患者を育てることです。
先ほども言いましたが、昔一度でも通っていた歯科医院に、患者は行きやすいのです。

今、あなたの歯科医院に来院している患者だけに絞ると数は少ないかもしれません。
それならば、カルテを見直して、今まであなたの歯科医院で見た患者のリストを作り、そこにDMやハガキを送ることもできます。レセプトから自動的に個人の名前、住所などを吐き出す方法もあります。

20年前にあなたの歯科医院で診察した30歳、40歳の患者が、今は、50歳、60歳になっています。ちょうど、子供の教育費もなくなり、インプラントを入れる資金的な余裕もあるのではないでしょうか?

歯科医院は、インターネットなどの広告でお金を使うよりも、今の患者、もしくは今までの患者を管理して、その患者に何度も来院してもらえるように、囲って育てることに費用をかけるべきだと思うのです。

患者の携帯にメールアドレスに一斉にメールを送れるシステムを導入してもよいでしょう。
患者が自分で予約のスケジュールを確認できるシステムを構築している歯科医院もあります。

今すぐに自費診療の割合を増やしたい、だから、ホームページを使って、バンバン広告するとすれば、患者獲得のコスト上がるだけです。そして広告で赤字にならないように、「インプラント」、「矯正」、「審美歯科」を専門にする歯科医院として、競争が激しい世界に飛び込むことになるのです。

競争が激しい市場は、それが拡大しているときはよいですが、一度、市場が縮小し始めると、激しさが増し、10社の歯科医院のうち、勝ち組の歯科医院は2社、負け組の歯科医院は8社という構図になります。

そんな市場に入らず、保険診療の患者だけでも黒字で、将来は患者の年齢層が高くなったら、高額な自費診療をやっていくという経営方針の方が歯科医院の経営は安泰です。

そのためには、既存の患者の管理、つまり顧客管理を徹底させることに費用を使いましょう。

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