看護師や社員の昼食の時間がまちまちなので、医院で昼食を支給していますが、福利厚生になりますか?

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2013/07/30
看護師や社員の昼食の時間がまちまちなので、医院で昼食を支給していますが、福利厚生になりますか?

看護師や社員の昼食の時間がまちまちなので、医院で昼食を支給していますが、福利厚生になりますか?医院経営や病院経営では、急患の患者も多く、どうしても診察時間にぴったり終わることはありません。

夕方の診療時間が1時間ぐらいずれても、食事に関しては大きな問題はありません。

ところが、ランチとなると、話は違います。
1時間までの診察時間が1時間近く延長して、片づけを行い、解放されたのが2時だとします。
午後の診察は3時からです。

3時ピッタリに帰ってくるわけにも行かないとすれば、ランチの時間は1時間もありません。
2時に終わってから外に出ても、ランチをやっているお店も少なく、いつも同じレストランに行くことになります。

医院や病院の看護師や社員は女性が多いので、ランチを食べながら、話をしたいこともあるでしょう。
少ない時間の中でお店を探していれば、食べている時間が本当に短くなってしまいます。

休む時には、しっかり休んでもらうことも、看護師と社員のモチベーションを上げることにつながります。

ランチなんてどうでもいいよと思っている院長先生も多いのですが、看護師や社員はそういう考えではありません。
ランチの時間を見直しただけで、かなり看護師や社員が辞めなくなったという医院や病院も知っています。

そこの医院は、それまでは看護師や社員に勝手に食事に行かせていたのですが、福利厚生の一環として、ランチをすべて支給することにしたのです。
これならば、お店を探す手間もなく、1年間の外注で委託したのでコストも安くなりました。

でも普通に考えて、ランチを買うお金を看護師や社員に渡しているのと同じなので、給与になりそうです。
給与であれば、看護師や社員に所得税が発生します。

これを看護師やスタッフの負担にはできないので、それも医院や病院が持つことになるでしょう。
ただ、そもそも福利厚生費にできれば、所得税の問題は発生しません。
では、どのような場合に福利厚生費になるのでしょうか?

実は、下記の2つ条件を同時に満たすと、ランチの支給金額が福利厚生になります。

【1】院長先生または看護師、社員が食事の評価額の50%以上を負担していること

【2】医療法人の負担額が、月額3,500円以下(税抜)であること

3,500円以下で、かつ50%以下ということなので、7,000円のランチの半分を医院や病院が負担して、あとは本人に出してもらえば、福利厚生費になるということです。
1ヶ月7,000円が高いのか安いのか、分かりませんが、全国一律という点では無理がある法律です。

それで、あなたの医院や病院が、外からお弁当を買ってきて、看護師や社員に支給するならば、その購入価額が評価額になると分かります。
1年契約でランチを作ってもらう場合にも、医院や病院が外注費として支払う手数料が評価額となります。

ただ、入院施設のベットがあれば、入院患者に支給する食事を作るのと同時に、看護師や社員のランチも一緒に調理している医院や病院もあるでしょう。
お弁当を買ってくるよりも、医院や病院の中で調理した方が、メニューのバラエティもあり、栄養やカロリーの計算もできます。

それでは、この場合には、どうやって食事の評価額を計算するのでしょうか?

食事の主食、副食、調味料等の直接材料費に
相当する金額を評価額とする

調理している人件費は、評価額に入れなくてよいことになります。
この法律で注意すべきことは、少しでも3,500円を上回ると、全額が福利厚生費にならないことです。

ケース

ランチの価額

医院や病院の負担

看護師や社員の負担

1

5,000円

2,500円

2,500円

2

6,000円

3,500円

2,500円

3

7,000円

3,500円

3,500円

4

8,000円

3,500円

4,500円

5

8,000円

4,000円

4,000円

ケース1、ケース3、ケース4は、福利厚生費になります。

一方、ケース2は3,500円以下ですが、50%以下になっていません。
ケース5は、50%以下ですが、3,500円以下になっていません。
この2つは、福利厚生費ではなく、全額が給与となります。
しかも、この表は消費税抜きになっていますが、消費税を入れた金額が課税対象となってしまうのです。

ただ、ハッキリと金額が決まっているので、間違えずに計算すればよいだけです。

ちょっとしたことですが、看護師や社員に少しでもよりよい働き場所を提供するということで、ランチの支給はよいと思います。節税対策にもなり、一石二鳥です。

ここまでは、ランチの話しでしたが、医院や病院は、残業や宿日直も多くあり、夜食を支給することもあります。
これらは、勤務にともなう実費弁償的な性質があると考えられます。

ランチの時間は、医院や病院だけではなく、どんな会社であっても、拘束時間中に存在します。
電話当番をやらされたり、嫌いな上司と食事にいくこともあるでしょう。
つまり、ランチの支給に、実費弁償的な性質はありません。

一方、夜食は、残業という特別な仕事をしたことに対する、一つの代償ということなのです。

「夜、遅くまで大変だね。夜食を取ってもいいよ」
というのは、残業代だけではなく、夜、拘束したことに対する弁償というわけです。

そのため、社員の負担がなかったとしても、夜食のすべての金額が福利厚生費として認められます。

だから、残業したら夜食を支給する医院や病院は、ランチに比べると圧倒的に多いのです。

ただ、医院経営や病院経営では、1つだけ夜食に関して、注意して欲しいことがあります。
それは、残業や宿日直が通常業務ではなく、たまたま、残業になったという場合だけしか実費弁償的とはならないのです。

つまり、通常業務として宿日直を行う看護師に夜食を支給しても、このような取扱いにはなりません。
通常業務の中で支給する食事は、それが夜食であったとしても、

【3】院長先生または看護師、社員が食事の評価額の50%以上を負担していること

【4】医療法人の負担額が、月額3,500円以下(税抜)であること

という要件を満たさないと給与として課税されてしまいます。

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