受付のスタッフが患者さんに気配りするようになる、簡単な仕組みがあります。

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2013/06/10
受付のスタッフが患者さんに気配りするようになる、簡単な仕組みがあります。

受付スタッフが患者さんに気配りする簡単な仕組先月末の土曜日の夜に、私は風邪をひいて熱が出たので、地元の内科の医院に行くことにしました。

ただ、土曜日の夜だったので救急病院しか空いておらず、そこまでは必要ないと思い、翌日まで我慢して、日曜日の朝に行くことにしました。

いつも通っている内科の医院は休診日だったので、朝から日曜日にやっていて、しかも家の近くにある内科の医院をインターネットで調べました。
熱もかなり上がっていて、頭もボーっとしていたこともあり、とにかく近くの内科の医院を調べたのですが、やっと1つだけ家から200Mぐらいの場所で見つけました。

「やっと」というのは、その内科の医院にはホームページがなく、iタウンページに電話番号と、

「土・日・祝も診察しています」

と一行だけ書かれていたのです。しかも、こんな近くなのに、看板を見たことすらありません。

そこで、確認のために、その内科の医院に電話をしました。
5コールぐらいならし、「あれ? やっていないのかな」と電話を切ろうとしたときに、「塚本医院です」と出ました。(塚本医院という名前は、仮名です)

「今から、診察して欲しいのですが、大丈夫ですか?」
「えーっと、ちょっと待ってください」
と言ったあと、2分ぐらい待たされて、
「ああ、大丈夫です」
と答えてきました。

私は、熱があるので、あまり待合室に長く座っていられないと思い、
「今から、そちらに行ったら、どのくらい待たされますか?」
と聞いたところ、
「他の急患の方もいるので、そんなこと分かりませんよ」
と言われたのです。

「なにー」と思いましたが、日曜日にやっている近くの内科の医院はほとんどないので、気持ちを抑えて、
「だいたいの待ち時間を教えてもらえませんか?」
と食い下がると、また電話口で1分ぐらい待たされて、
「20分は、待ちませんよ」
と言われたのです。
「それならば、すぐに行きます。青木と言います」
と名前を告げたのですが、ぶっきらぼうに、「ああ、ハイハイ」と言って、電話を切られました。

この対応にちょっと不安を覚えたのですが、風邪を診てもらって、薬をもらうだけだし、選択肢がないので、なんとか着替えて、その塚本医院に行ったのです。
このとき、熱は39度近くもあり、ふらふらしていたので、着くまでに15分ぐらいかかっていたと思います。

塚本医院は木造で、横には自宅が建っていました。
前面道路は狭く、大きな車は入れません。「これじゃ、今まで知らなくて当然か」と思いながら医院のドアを開けたのですが、待合室は意外と広く、患者さんも2名ぐらい待っていました。

私は、受付に行くと、「初診です」と言い、保険証を出しました。
すると、受付のスタッフは一瞥すると何も言わず、初診用の記入用紙と体温計を渡してきました。
これに記入して、体温を測れという意味かと私は察して、すぐに椅子に座り、書き始めました。
早く診察して欲しいという気持ちもあり、ササッと書いて、受付に出したのです。

そのあと、10分ぐらいして、
「青木さん、先ほどの記入用紙ですが、三番目の項目に漏れがありました」
と受付のスタッフは言うと、受付の棚に記入用紙を置きました。私は椅子から立ち上がり、受付のところに行き、記入用紙を埋めて、返しました。

そのあと、1-2分してから、
「青木さん、先ほどの記入用紙ですが、名前のふりがなが、記入漏れでした」
と言われたので、「ああ、名前は」と私が話し始めたのを無視して、また記入用紙を受付の棚に出したのです。

私はもう一度、椅子から立ち上がり、記入用紙に名前を書くと、「あと、どれくらいで診察ですか?」と受付のスタッフに聞き返しました。
「今すぐには、分かりません」
と言うと、そのまま記入用紙を持って、受付の裏に消えていきました。

そのまま、何分待ったのか、分かりませんが、時計を見ると、この医院に来てから、20分は超えています。
私は、苦しいながらも、椅子から立ち上がり、受付のスタッフのところに行き、
「もう20分以上、待っているですが。この医院に来る前に、電話で確認したら、20分は待ちませんと言われました」
と言うと、受付のスタッフは、私の方も見もせず、
「先ほどの記入用紙は、もう先生に渡しています。他の患者さんも待っているんですから、仕方がないですよね」
と答えたのです。私は、ムッとしたのですが、怒る気力もなく、結果的に、そのあと15分も待って診察してもらいました。

塚本医院の院長先生はすごく対応がやわらかで、にこにこしていて、診察室での説明も上手でした。処方する薬も丁寧に説明してくれて、確かに、これだと1人の診察時間は長くなると納得しました。この院長先生の医療サービスは、すごくよかったのです。

ところが診察が終わり、待合室に戻ってから会計が終わるまで、長時間待たされてしまったのです。私は途中で、
「会計に時間がかかるならば、先に調剤薬局に行って、薬をもらってきてもよいですか?」
と受付のスタッフに聞くと、
「会計のときにいないと、後ろに回されることがあります」
と言うので、
「だから、薬をもらいに行くとわざわざ、伝えに来たのですが」
と私も言い返しましたが、受付のスタッフは、「医院のルールでそうなっているので」と拒否しました。

私は、院長先生の医療サービスは良いのに、すごく残念だけど、この内科の医院にもう一度来るのは、ちょっとな・・・・と思いました。

どうですか?
こんな対応をする、医院や病院の受付のスタッフは意外と多いのです。

そもそも、記入用紙に漏れがあれば、受付のスタッフが、口頭で私に聞いて書き込めばよいだけです。
わざわざ、立ち上がらせる必要はありません。

私は風邪でしたが、お年寄りの患者であれば、腰痛持ちだったり、膝を痛めていて何度も立ち上がることは大変なことが多いのです。
待ち時間が長いと文句を言われても、「先生に急ぐように言いますね」と上手に対応すべきです。別に、怒った口調で会話をする必要はありません。

医院経営や病院経営では、院長先生だけが患者さんと上手にコミュニケーションを取れればよいわけではなく、看護師や受付のスタッフも気をつけなければいけません。

ただ、院長先生は大学病院や大きな病院で働いていたときには、看護師とのやり取りや仕事の管理は行った経験があったとしても、受付のスタッフの管理を行うことは絶対にありません。
受付がどのような対応をしているのか、何をすべきかも分からない可能性があります。

これでは、受付のスタッフの性格やその日の機嫌によって、医院経営や病院経営が左右されてしまうことになります。

いきなり医院の医業収益が下がったと相談に来る院長先生がいますが、
「ここ1年ぐらいで、スタッフが変わりましたか?」
と聞くと、
「受付の女の人が結婚して退職し、半年前に新しいスタッフを採用したよ」
と言うと、それが原因だったりします。

受付のスタッフを教育して、患者さんへの対応方法に、院長先生は敏感になることが大切です。
もちろん、受付スタッフにロールプレイングをしてもらったり、基本的な電話のマナー研修は受けてもらうのは当然です。

ただ、院長先生は診察に忙しいので、そのあと対応方法を、ずっと見張っていることはできないはずです。

そこで、医院や病院の中に、患者さんが意見をかけるアンケート用紙と箱を用意しましょう。
アンケート用紙は箱に入れなくても、メールやFAXで送ることもできるようにします。
これは初診の患者さんが書く記入用紙とは違います。

あなたの医院や病院に来院して良かったこと、悪かったこと、直して欲しいこと、スタッフの対応などの記入欄を作って、無記名でも、記名でも、いつでも持っていけるようにします。

そして、これを有効に機能させるための重要なポイントが、看護師や受付のスタッフの胸に、名前のプレートを付けることです。

もちろん、患者さんに受付スタッフの悪口を書いてもらうことが目的ではありません。
先ほどの塚本医院のように、あまりにムカついたら、記入する患者さんもいますが、ほとんどいないでしょう。

つまり、名前プレートを付けて、アンケート用紙を置くだけで、受付のスタッフの意識を高めて、緊張感を持たせることができるのです。
いつでも患者さんに見られているという感覚を持たせることが大切です。

医院経営や病院経営は、結局は、人と人の会話で成否が決まるのです。

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