現在の老人ホーム、介護施設、高齢者の住まいに関しての特徴を知っておこう。

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2012/11/19
現在の老人ホーム、介護施設、高齢者の住まいに関しての特徴を知っておこう。

医院や病院は、総合病院や大学病院のように大規模な入院施設がなければ、病床を中途半端に持つと赤字になりました。

一方、総合病院や大学病院は、外来患者が来ると診療報酬の点数が低く設定されているので、赤字です。

政府は、診療報酬の点数の配分を変えることで、自分たちの政策が達成できるように、経済誘導しています。

1つの医院や病院で、これに逆らっても仕方がありません。
国の政策に合わせた医院経営や病院経営をすることが、大切です。

別に、私は政府に雇われている訳ではないのですが、少子高齢化社会になり、医療に使える予算が不足することは、誰の目にも明らかです。
その中で、もっとも効率のよいお金の使い方をしようとするのは、当然です。

それは、できるだけ多くの人が、手厚くなくとも、薄く広く医療サービスを受けることができる、お金の配分方法だと気付くべきなのです。

ここでは、総合病院や大学病院の経営は無視して、中小の医院経営や病院経営について焦点を当て、これからどうすべきか考えていきましょう。

まず、診療報酬の点数配分を変更して、医院や病院が病床を持つと赤字になるようにした理由は、入院している1人当りの患者にかかるコストが高すぎるからです。

戦後は自宅で亡くなる人が半分近くいたのに、現在では90%以上が医院や病院のベットで亡くなっています。
これが医療費を上げている一つの要因になっているのです。

医院や病院のベットで寝ていれば、医師もいる、看護師もいる、栄養士もいる、それに施設の建設自体に大きな投資がかかります。

この人件費や投資は、医業収益で回収することになります。そして、高齢者であれば、医業収益の9割が医療保険の財源から支払われるのです。
政府としては、できるだけ入院させずに、自宅で療養してもらうことを望むようになっています。

1人にかけるコストが低くなれば、より多くの人が医療のサービスを受けれるようになります。
その政策を実現する1つの方法として、自宅への訪問看護、自立できるためのリハビリなどの診療報酬点数が高くなるように改定してきたのです。

ただ、「全員が自宅で療養する」というのは、親が子供と同居できない家庭もありますし、介護で子供の心が疲れてしまうなど、他の問題も引き起こします。
政府としては、自宅が無理な人は、老人ホーム、介護施設、そして高齢者の住まいという3つの制度を提案しているのです。
ここが、医院や病院のベット数が削られてきた中で、患者の受け皿になってきたのです。

「国にお金がないから、病気になっても、長期の入院はさせるな、とはひどい政策だ」
という批判的な意見もあるかもしれません。医院や病院に入院していると、患者は自分で何もせずに周りがやってくれます。

一方、自宅ならば、子供が介護してくれたり、在宅介護の事業者が来てくれたとしても、自分のことはある程度やらなくてはいけません。

それよって、寝たきりではなく、自分で立って歩くということが自然とできるようになった患者もいるのです。
それは、よいことではないでしょうか?

とにかく、私がここで主張したいことは、これからの医院経営や病院経営は、老人ホーム、介護施設、そして高齢者の住まいという3つの制度を無視できないということなのです。

政府は、高齢者がもっと増えるのに、総合病院や大学病院のベットも含めて、これから数を減らそうとしているのです。

診療報酬の点数だけではありません。市区町村からは、老人ホーム、介護施設、高齢者の住まいを運営する医院や病院に、補助金が交付されることもあります。

ということは、医院経営や病院経営で、もしかしたらMS法人で、これらを運営することを考えるべきです。
そこで、3つの制度の特徴を知っておきましょう。

有料老人ホームの種類は、下記の3つです。

【1】一般介護付き老人ホーム

介護が必要になったら、老人ホームの社員が、介護サービスを提供します。
有料老人ホームで、一番よくみるタイプです。

普通の賃貸住宅と同じで、前払い家賃にしている老人ホームが多く、月額10万円から、高い老人ホームは月額100万円もするところもあります。

また、入居時に一時金を支払うのが一般的ですが、この償却でもめている人たちもいます。

例えば、契約で「一時金は5年で償却」となっていれば、入居者が1000万円を預けたとして、5年後にはゼロになります。4年後に老人ホームを退所するならば、200万円しか返還されません。

この償却について、契約書への記載はあっても、口頭での説明がなかったり、文字が小さく読みづらい場合が多いようです。

実際に、親が亡くなってから、相続人である子供がクレームをつけることもあります。

【2】住宅型有料老人ホーム

バリアフリーのマンションで、食事を作ってくれるサービスがあり、生活の支援をしてくれます。これも最近見かけることが多くなった老人ホームです。

介護が必要となった場合には、外部のサービスを利用します。家賃が前払いであったり、入居一時金がある点は、一般介護付き老人ホームと同じです。

住宅型であるため、入居者は入居するときに、自立できることが条件となっています。

【3】健康型有料老人ホーム

これは、老人ホームというよりも、単なる老人向けの賃貸アパート、賃貸マンションです。1つの部屋は大きくなく、入居者は自立しているため、ドアも内ではなく、外についています。

ただ、このままでは自立できなくなると、入居者は出ていくしかないと不安になります。

そこで、この老人ホームに介護付きの有料老人ホームを併設して、要介護になったら転居できるようになっているところが増えています。
住宅型であるため、入居者は入居するときに、自立できることが条件となっています。

最近は、サービス付き高齢者向け住宅(次回、説明します)が認められたことで、この健康型有料老人ホームの数は減っています。

有料老人ホームの種類

介護サービス

利用できる人

入居対象者

自立 要支援

要介護

一般介護付き

介護専用型

特定施設入居者生活介護

要介護1以上

ダメ

ダメ

可能

混合型

特定施設入居者生活介護

自立の人も可能

一部ダメ

可能

可能

住宅型

居宅サービス

自立が原則

可能

可能

一部ダメ

健康型

 なし

自立が原則

可能

一部ダメ

一部ダメ 

この老人ホームのよいところは、入居できる人の基準が厳しくないところです。
また、健康な方の入居が多いため、募集してから埋まるまでの時間も短く、運転資金はそれほど要りません。

さらに、サービスを手厚くすることで、月額の費用も高額にするなど、差別化を図ることもできます。
そのため、アイデアがあれば、面白いはずです。

介護施設や高齢者の住まいに関しては、次回、解説していきます。

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