医療機器を選ぶときには、どれだけ使えるかで判断する

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医療関連のコンサルティング
2014/08/20
医療機器を選ぶときには、どれだけ使えるかで判断する

医療機器を選ぶときには、どれだけ使えるかで判断する医院開業するときには、新しく医療機器を買って揃えます。
このときの予算は、3,000万円を上限としましょう。
ビルを借りて医院開業しても、一戸建てで医院開業しても、同じ予算金額となります。

もちろん、心電計、血球計算機、一般撮影装置などは、内科の医院では一般的に揃えるはずです。ただ、それ以外の医療機器は、院長の専門分野に関係してくるため、かなり広範囲に渡ることになります。

診療報酬は1点=10円と決まっているので、どれだけ医療機器を稼働させれば、投資資金を回収できるのかを、事前に計算しておいてください。
 
というのも、例えば、投資金額が1億円もする医療機器で、1日50人が使わないと採算が取れないとすれば、医院開業のときに買うべきではありません。

内科で医院開業したら、1年かけて、院長1人で1日60人の患者を集めて診察することを目指すのに、1日50人が使うという採算ラインには、すぐには到達できません。
医院開業した当初は、1日20人程度で、かつその医療機器を使うのは、4人から5人と予想されます。
1日200人ぐらいを集めて、4人に1人が使って、初めて1日50人になり、その医療機器に投資した採算が取れると考えてください。

そのためには、医院開業のときではなく、だいぶ、医院経営や病院経営が波に乗り、勤務医を雇ったりして、患者がかなり増えてから投資すべき医療機器になります。

私は、院長が医療機器を買ってはいけないと言っているわけではありません。

高額な医療機器や専門的な医療機器があることで、競合と差別化できて、患者が集まりやすくなることは確かです。

それでも、昔と違って、医療機器だけですべて解決できる時代はないのです。
ここでは具体的に、医院開業するときに、どの医療機器を買うべきか、見ていきましょう。

【1】 検査機器

医院開業するときに、血液分析装置は導入するのが一般的です。
それ以外にも、心電図は解析機能付きのタイプ、血球計算機もCRP付きのタイプのものを買うとよいでしょう。

検査機器は、初診の患者に使う機器のため、医院開業するときに、最も積極的に投資すべきだと考えます。

【2】画像診断機器

エコーは、医院開業する診療科目にもよりますが、価格が安いものも多く、導入してもよいのではないでしょうか。
一方、MRなどは高額なので、医院開業するときに導入すべきものではありません。

特に、MRを設置するとなると、医院の内装にシールド工事が必要となってきます。これがかなり高額になるので、医療機器だけではなく、この工事費も回収するとなると、医院開業したばかりで導入するのは、無謀だと考えます。

【3】放射線機器

放射線機器は、どの診療科目も、一般撮影装置は導入すると思いますが、それ以外の医療機器は、診療科目でかなり対応が変わってきます。
整形外科では、骨密度測定装置、消化器内科では、X線透視装置を、医院開業のときから導入しても採算ラインに乗ると考えます。

一方、CTスキャナは、医院開業するときには必要ないでしょう。

また、内科で医院開業するならば、あまり放射線機器を導入しても、診療報酬点数に結びつかないため、できるだけ最小限の導入に止めてください。

【4】リハビリステーション機器・電気治療機器

これらの医療機器は、投資金額が高額になることも多いのですが、最近は、医院開業のときから、導入されることも増えてきました。

他の医療機器は競合と差別化することは難しいのですが、リハビリステーション機器・電気治療機器などの医療機器を導入している医院が少なく、差別化につながるからです。
というのも、これらの医療機器の使い方を知っている院長が少ないからです。

政府の医療改革を見ても、患者をリハビリして、自宅復帰させたいという意向が強く、これから、リハビリには高い診療報酬点数が振り分けられていくはずです。

医院開業のときだけではなく、医院経営や病院経営で成功したいならば、これらの医療機器の使い方をよく勉強して、導入していきましょう。

【5】レセプトコンピューター(レセプト)

最後にレセプトですが、電子カルテも一体化した高額が医療機器もありますが、医院開業のときには、できるだけ金額は抑えましょう。

理由は、レセプトがどれほど高性能であったとしても、それで患者が集まるわけではないからです。電子カルテも、医院経営や病院経営を効率化するという観点からは導入すべきとなりますが、患者にはあまりメリットが実感できません。

勤務医、看護師、受付の社員などの人数が増えてきて、医業収益を詳細に分析したい、膨れ上がった経費を削減したいと考えたときに、高額なレセプトや電子カルテを導入すれば十分です。

 

また、医院開業するときに、医療機器を新品で買わずに、中古で買うと節税できます。
新品の医療機器は、税務署が決めた耐用年数で減価償却していきます。
一方、中古の医療機器の耐用年数も税務署が決めた計算方法にはなるのですが、かなり短縮できるのです。

【1】新品の耐用年数 > 経過年数の場合
中古の耐用年数 =
新品の耐用年数 - 経過年数 + 経過年数×20%

【2】新品の耐用年数 < 経過年数の場合
中古の耐用年数 = 新品の耐用年数 × 20%
(1年未満は切り捨て、耐用年数が2年未満は2年)

例えば、X線透視装置は耐用年数が6年と決められています。
1,000万円で買ったとすれば、1年間の減価償却費は、160万円になります。
一方、7年落ちのX線透視装置を500万円で買ったとすれば、耐用年数は2年となります。
そのため、1年間の減価償却費は250万円を計上できます。
つまり、中古の医療機器の方が減価償却費は大きくなり、節税できるのです。

これは極端な例かもしれませんが、それほど性能が変わらなければ、医院開業のときには、中古の医療機器を買いましょう。

中古であっても、外を綺麗に磨けば、患者が見て、新品か、中古かなど、分かりません。
医院経営や病院経営が軌道に乗って、儲かってきたら、そのときこそ、新しい医療機器を買えばよいのです。
医院開業のときには、できるだ投資する資金を抑え、節税することが大切です。

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