内科の医院経営の損益分岐点は、1年間の医業収益が6200万円で、患者数は50人です。

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2016/10/30
内科の医院経営の損益分岐点は、1年間の医業収益が6200万円で、患者数は50人です。

内科の医院経営の損益分岐点は、1年間の医業収益が6200万円で、患者数は50人です。

医院経営や病院経営を黒字にすることは、事業を継続させていくためにも、毎日の資金繰りに悩まないためにも、早期に実現させたい目標です。

特に最近では、医院開業して1ヶ月で、患者が待合室で一杯になるような医院や病院はありません。

確かに、10年前から、都心で医院開業した場合には、競争が激しく、路面に開業できないこともあり、上手に医療広告を出さないと、患者が来てくれませんでした。一方、10年前の郊外での医院開業であれば、患者が少ないという悩みを、院長先生から聞いたことがありません。

もちろん、HPの作り方、看板の出し方、医院の名称、医院開業直前に配るチラシの内容、内覧会のやり方など、医療広告を工夫することは、やっていました。

それでも、医療広告のコストもそれほどかからず、患者が集まっていたのです。

1年もすると、まったく駐車場が足りない、朝から受付に患者が並んで待ち時間が長すぎる、診療時間が終わる18時になっても、患者が10人以上いるなど、院長先生から患者が多過ぎて困るという相談を受けたものです。近くの駐車場を月極めで借りたり、予約システムを導入したり、診療時間が終わる30分前に受付を終了させるなど、対策は取りましたが、医院経営や病院経営の医業収益が足りないという事態はありませんでした。

ところが、最近では、昔から開業している医院や病院には、今までと同じように患者があふれているのですが、新規の医院開業は順風満帆ということは、稀なケースになりました。郊外の主要駅の徒歩5分圏内や一戸建ての住宅の中に医院開業した場合でも、診療時間を19時まで延ばし、土曜日も終日、開けていたとしても、患者の集まりが悪くなっています。

昔から開業している医院や病院は混んでいて、新規の医院や病院は、内装も新しく待ち時間も少なく、院長先生も時間があって、診察も丁寧なのに、なぜかそのような事態になっています。
それでも、今まで私の顧問先の医院や病院が資金繰りに詰まって、閉鎖したという事態に陥っていないことは、うれしいことです。

とにかく、医院開業したら、最初は黒字を目指すのですが、あなたが院長先生であれば、いくらの医業収益を達成すべきか、目安を知っていますか?

医院経営や病院経営の医業収益と経費がぴったり同じになる点を、「損益分岐点」と呼びます。
あなたは、「毎月、会計事務所が試算表を作ってくれて、損益計算書を見ているから、利益がゼロになる医業収益ってことだろ」と言うかもしれません。
でも、その損益計算書を眺めていても、損益分岐点は計算できません。

損益分岐点は、損益計算書の内容を組み替えることが、前提となります。

やり方は難しくないので、ここで覚えて、院長先生が自分で計算してみてください。

ステップ1

経費を「変動費」と「固定費」に分けます。
変動費とは、医薬品の仕入や血液検査の外注委託費、ホームページの広告宣伝費、歯医医院における歯科技工士への外注委託費が該当します。医業収益(売上や患者数)に比例して、上がったり、下がったりする経費のことです。
固定費とは、賃料、看護師の給料、建物内装の減価償却費、リース料など、医業収益に比例せずに、毎月一定額がかかる経費のことです。

このとき、院長先生から「雑費の中には、変動費と固定費が混ざっているが、どうすべきか?」と聞かれることもあります。あくまで、ざっくり計算すればよいので、少しぐらいの変動費は無視して、雑費は全額を固定費として構いません。

ステップ2

変動比率を求めます。
例えば、下記が内科の医院経営や病院経営の月額の損益計算書とします。
医業収益(年間に換算すると530万円×12ヶ月=6360万円)と経費は、平均的な金額です。

内科の医院経営の損益分岐点は、1年間の医業収益が6200万円で、患者数は50人です。

変動比率は、「変動費÷医業収益」と計算しますので、ここでは16.9%となります。

ステップ3

損益分岐点を求めます。
損益分岐点の医業収益は、「固定費÷(1-変動比率)」で計算できますので、約520万円となります。とすれば、1年間で医業収益が6240万円以上となれば、医院経営や病院経営は黒字になると分かるのです。
これだけですので、今すぐに、あなたの損益計算書を分析して、損益分岐点の医業収益を計算してみてください。1年間の決算書を使わなくても、会計事務所が毎月、送ってくる試算表で十分です。

ではもし、あなたが計算したときに、損益分岐点の医業収益に達しない場合には、どうすればよいと思いますか?

もちろん、医業収益をもっと上げることが、一番よいのですが、損益分岐点の計算式から、固定費を下げる、もしくは変動比率(変動費)を下げることで、黒字になることが分かります。

固定費の中で、特に大きく占めるのは、人件費と賃料です。
人件費を下げると、看護師や社員のやる気がなくなるので、それは避け、大家と賃料の減額交渉ができないかを考えてみましょう。また、変動比率を下げるためには、医薬品の仕入単価を下げたり、外注委託費の単価を下げることです。医薬品に関しては、細かく仕入れるよりも、一括で購入するなどすれば、単価が下がることもあります。

ステップ4

最後に、黒字になるための1日当たりの患者数を求めます。
患者数は、「損益分岐点の医業収益÷患者単価÷250日(診療日数)」で計算します。
患者単価の平均は、レセコンからデータを出せば、すぐに分かります。
ここで、通常の内科の医院や病院であれば、患者単価は5000円程度となるので、計算式に当てはめれば、1日49.9人と計算できます。

あなたが計算した結果、自分の医院経営や病院経営では、患者数が足りないと分かったら、どうすればよいのでしょうか?

診療日数を増やすことができれば、単純に1日当たりの必要な患者数は減ります。さらに、検査を増やすなどして、患者単価が上げることでも、必要な患者数を減らすことができるのです。

なお、医業収益に占める自由診療の割合が高い医院や病院もあります。内科で医院開業していても、院長先生が大学病院の外科出身ですと、交通事故などの患者を扱うことになり、自由診療が増えていきます。
その場合には、保険診療と自由診療の患者単価がかなり違ってきますので、経費もそれぞれで分けて、損益分岐点の医業収益と、患者数を計算してください。
損益計算書の赤字を黒字にするために、院長先生がやるべきことが見えてきます。

 

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