一戸建てで医院開業するときに、知っておくべきこと

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医療関連のコンサルティング
2014/08/10
一戸建てで医院開業するときに、知っておくべきこと

都心部であれば、ビルを賃貸して医院開業することが多いはずです。
一方、郊外になると、駅ビルが1つだけあり、それ以外はビルがなかったり、あっても1階や2階に居酒屋が入っているビルになります。

居酒屋が同じフロアにあると、どうしても虫などが出てしまうため、そこでの医院開業は避けたいと院長は考えてしまいます。
そこで、駅から少し離れた場所で、土地を買って、一戸建てを作り、そこで医院開業する院長が多くなります。

昔は住宅街の中もありましたが、最近では、駐車場に車を止めやすいように、前面道路が広い幹線道路沿いで、医院開業することがほとんどでしょう。
実際に、いつもは歩きや自転車で移動している人でも、病気のときには車を使うため、駐車場がある方が、患者は集まります。

ただ、院長が幹線道路沿いの一戸建てで、医院開業しようとしたら、注意して欲しいことがあります。

【1】土地の価格と資金繰り

駅前のビルで医院開業する場合に比べて、一戸建てで医院開業するときには、土地を買って、建物を作るため、かなりの資金が必要となります。
もちろん、土地に担保価値があるため、銀行からお金を借りることはできます。

それでも、現実問題として、5,000万円が土地を買うのに使える上限だと考えてください。

そこから、医院の建物を作り、医療機器を揃え、開業のときの運転資金を合算すると、5,000万円以上かかります。
土地を5,000万円に抑えたとしても、合計で1億円を超えてしまうのです。

銀行は、それ以上のお金を貸してくれると言うかもしれませんが、あまりに借金が多いと、開業してからの院長の精神的に良くありません。
ある程度、資金に余裕がある医院経営や病院経営を目指すとすれば、土地は5,000万円以内という上限は守るべきだと考えます。

また、幹線道路沿いで5,000万円という金額では土地が買えない地域では、事業用の定期借地権で借りるという選択肢もあります。
相続税の節税対策で、定期借地権で承諾してくれるかもしれないので、すぐに諦めずに、交渉してみるべきです。

【2】建物の構造

医院開業するときの建物の構造ですが、木造、鉄骨、鉄筋(RCのことで、SRCも含む)の3種類があります。
鉄筋の場合、柱が太く丈夫なので、真ん中に梁が必要ありません。そのため、広い面積を取ることができます。鉄骨の中でも、重量鉄骨は、同じように梁が必要ありません。

一方、木造や軽量鉄骨であれば、柱が細いため、ところどころに梁を入れないと、地震などに耐えることができません。
そのため、広い面積を柱がなく取ることができません。

一戸建てで医院開業するときに、知っておくべきこと

当然ですが、柱が太い、鉄筋や重量鉄骨は建築費が高くなります。
そもそも、重量鉄骨は前面道路が広くないと運び込めないのですが、幹線道路沿いで医院開業するならば、大丈夫でしょう。

ただ、建てることが可能だったとしても、建築費が安い、木造や軽量鉄骨で医院開業することをお勧めします。

というのも、アパレルや飲食店であれば、見通しがよい広い面積の売り場を必要とする理由が分かりますが、医院の内装には、受付、診察室、検査室などを壁で仕切るので、それに合わせて梁を入れることで、十分対応できると思います。

できるだけ、建物も安く作り、資金は医療機器や運転資金に回しましょう。
梁を入れることで、内装をあとで大きく変更することができないことは、覚えておくべきです。

そもそも、一戸建てで医院開業すると、増床することも難しくなります。建物を増改築すればと考えるかもしれませんが、土地が限られていますし、建物をあとで付けると、雨漏りの原因にもなります。

最初の設計図面をかなり慎重に決める必要があります。

【3】開業時期を逆算する

一戸建てで医院開業する場合には、売上が上がる季節を逆算して、建築を開始する必要があります。

しかも、それは診療科目によって変わってきます。

例えば、内科であれば、毎年、インフルエンザが流行り出す10月ぐらいから売上が上がり始めて、冬の間はずっと患者が増え続けます。そのため、9月中には医院開業できるように計画すべきでしょう。

これが、内科で医院開業するのに、春先の4月に一戸建てが完成すると、そこから患者が減っていく時期と重なってしまいます。医院経営や病院経営の運転資金が不足する事態になるだけではなく、院長の精神的にも心配になるはずです。

 

同じように、耳鼻咽喉科であれば、年末には医院開業できるように、建築時期を決定します。
このとき、皮膚科であれば、3月から4月中にかけて医院開業できるようにするのですが、毎年3月末になると、一般の一戸建てやマンションなどの引渡しも多く、建設業に携わる職人の方が不足します。

最初から工期が遅れることを考慮して、1月末、もしくは2月末に完成するように、建築の開始時期を決定しましょう。

一戸建てで医院開業するときに、知っておくべきこと

また、新築ではなく、中古の一戸建ての医院を買ってきて、それを修繕して使う院長もいます。

ただ、昔に医院開業した場所が、現在も最適とはかぎりません。

それに、建物や内装設備が古いため、医院経営や病院経営で必須のインターネットの環境が整っていなかったり、今より医療機器も大型のものが多かったので、検査室がムダに広かったり、看護師の休憩室がなかったりと、使い勝手は悪くなります。

どうしても、医院開業したい場所に、古い医院があるときには、

【1】その建物が鉄筋造りで取壊し費用がかかる

【2】土地の価格だけで5,000万円を超えてしまい、建物を新しくする資金まではない

という以外は、新しく建て直して、医院開業することをお勧めします。

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