あなたの医院や病院を承継したい医師に会うこと、これを最優先にしましょう

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2012/10/18
あなたの医院や病院を承継したい医師に会うこと、これを最優先にしましょう

医院や病院を承継したい医師に会うことが最優先最近、医院や病院の院長の平均年齢も上がってきたこともあり、全国で、かなりの数の医院や病院が承継者を探しています。

承継者に医院や病院を渡すことを、一般的に「医院のM&A」と呼んでいます。

あなたの医院や病院に、継いでくれる子供、もしくは片腕の勤務医の先生がいるならば、どのように渡していくべきかという問題をクリアすればよいことになります。

それは比較的簡単で、時間さえかければ、問題も起こりません。

昔は、院長の子供のうち、1人は必ずと言ってよいほど医師になり、あとを継いだものですが、最近は変わってきました。

私の会計事務所が顧問をやらせて頂いている院長先生の子供の中にも、2人兄弟なのですが、どちらも別の道に歩んでいる方がいます。

また、子供が医師になっても、大学病院に残って研究を続けることを望んでいたり、海外の病院に行ったまま帰ってこなかったり、あとを継ぐ気がなかったりします。

院長が直接、子供と話すとケンカになるというので、私が大学病院まで行って、医師である子供と何度も会って話を聞いたこともありますが、結論は「医院経営や病院経営に興味がない」ということでした。年齢も45歳を超えていて、今後、心境が大きく変化することはなさそうです。

もちろん、研究の分野で、そして海外の医院や病院で活躍することは、本当に素晴らしいことだと思います。
一方で、地域医療も大切であり、今までも、そしてこれからも重要な役割を果たします。

その地域に、特定の医院や病院がなくなれば、周りに住んでいる人たちは困ってしまいます。

だからこそ、医院や病院を継承できる、もしくは承継したい医師がいるならば、その人を探して、医院のM&Aを行うことには賛成です。
いや、その地域の医療サービスを途切れさせないためにも、やらなくてはいけないことだと考えています。

ただ、この医院のM&Aを行うときに、注意すべき点があります。

【1】
医院や病院の院長は
できるだけ時間的な余裕を持つ

私のところにも「医院のM&A」の相談が来るのですが、「医院のM&Aのあと、すぐに引退したい」という院長もいます。

ただ、実際に看護師や受付の社員もいる中で、「新しい院長に変わったから、あとは任せるよ、じゃあ」と言って、簡単に引き継ぎが終わるわけではありません。

もちろん、院長が海外に行ってしまう、他のやる仕事が迫っている、急病になったなど、どうしても無理な場合もありますが、原則は半年ぐらい医院経営や病院経営を手伝ってもらうことが多いのです。

これを院長が聞くと、「医院経営や病院経営を半年ぐらい手伝うのは問題ないですよ」と快く承諾してくれる方がほとんどなのですが、今からではなく、医院のM&Aが完了してから半年ということを勘違いしている場合があります。

事業承継者を探すことは、希望する売買価格にもよりますが、平均で3ヶ月はかかります。
そのあと看護師や社員に説明して、承継者からの最後のお金の振り込みが終るまで、さらに3ヶ月ぐらいかかると考えるべきです。

つまり、半年なければ、医院のM&Aの着手から決済までは到達できません。

とすれば、医院のM&Aを着手してから、すべての引き継ぎが終わるまで、1年間も院長の時間が拘束されることも覚悟して欲しいのです。

【2】
タイミングを逃してはいけない

私のところに、「医院のM&A」をお願いしたいという院長が連絡してくれたときに、意外と多いのが「すでに2社の仲介会社に依頼したら、それぞれが1人ずつの医師を探してきている」というものです。

私は、「その医師のどちらかで、決めることはできないのですか?」と聞くと、「もっとよい条件を出す医師を探したいのです」と答えるのです。

よい条件とは、お金のことで、もっと高い価格で買ってくれる医師を探しているというのです。

もちろん、承継してもらうときの売買価格を無視することはできませんが、20%ぐらいの範囲ならば、先に手を挙げてくれた承継者にすべきだと助言しています。私の仕事にはなりませんが。

医院のM&Aにおいて、お金のことは無視できませんが、医院のM&Aはタイミングを逃すと、せっかくのよい承継者との話しも流れてしまいます。

先ほどの院長は2人の医師から買いたいという意思を示されていて、その価格にそれほど違和感がなければ、それが妥当なのです。
他の仲介会社に頼んだら、いきなり2倍の売買価格を提示されるということはありえません。

決算書から、その医院のM&Aの価格は、だいたい決まるのです。
あまりに法外な金額で買うというのは、ウソかもしれません。

そんなことに振り回されるよりも、確実に承継してくれる医師を選ぶ方が大切です。

それに一度断ると、その医師にもプライドもあり、もう一度話しに乗ってくれることは少なくなります。承継する医師も、1つの医院だけを候補にしているわけではなく、いくつかの医院を見比べているのです。

私が今まで、医院のM&Aをやってきた経験では、「最初に手を挙げてくれた医師が一番条件も人柄も良かったな」と後悔している医院や病院がたくさんありました。

だからこそ、最初に承継したいと言ってくれた医師を大事にして欲しいのです。

【3】
買い手に会うこと

これは、上記の【1】と【2】にも関係することですが、医院のM&Aを成功させるためには、まずは承継したいという医師に会うことです。

  • 医院のM&Aを依頼した仲介会社が、2人の医師が買いたいと言っているようだ
  • 大学病院の医師が引退して、地元のこの場所で開業しようと思っていたようだ
  • お金持ちの息子が医師になり、ちょうど、このあたりで新しい医院を開業したかったようだ

このような話を聞くのですが、すべて「ようだ」という噂レベルです。

医院のM&Aは、価格も折り合っていて、しかもちょうどこの場所で開業したかった医師を連れてきても、

  • 医療機器や内装がこれほど古いとは思わなかった
  • 看護師と話し合ったが気が合いそうもない
  • 他の医院や病院を買収することにした
  • 金融機関から、親戚から、お金が借りれなかった

などの理由で成約しないことも少なくありません。
それだけ、医院のM&Aは決まりにくいものなのです。

ただ、医院のM&Aが成立して、うまく承継できた医院や病院も多くあることも事実です。

その秘訣は、承継したいと手を挙げた医師に、早い段階で会って話をしたことです。

あなたは、仲介会社に「承継してくれる候補がいるならば、2週間以内に、その医師を連れてきてください」と言うだけです。

2週間で1-2時間も暇が取れない先生は、そのあとの医院のM&Aの話し合いなど進むわけがありません。

医院のM&Aの話し合いで、売買価格だけではなく、レセプトの確認、看護師との面談、資金調達の交渉など、何十時間もかかるのです。このままでは何ヶ月もかかって検討して、やっぱりやめたと言われる可能性がある話に、乗れるはずがありません。

このように、医院のM&Aは、スピードが重要になってきます。
あまりに交渉が長引けば、あなた自身も、承継する医師も嫌になってしまいます。

あなたが医院開業したときも、気持ちに勢いがなければ、できなかったはずです。

承継してくれる医師も同じ気持ちなのです。

やっぱり、承継してもらった医院や病院が、その後も発展することが地域のためでもあり、あなたの願いでもあるはずです。

だからこそ、医院のM&Aの手続きで疲れさせるのではなく、承継したあと、がんばれるように、応援する気持ちを持って欲しいと思うのです。

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