子供に、医院の建物を贈与するだけで、相続税の対策になる

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2014/05/10
子供に、医院の建物を贈与するだけで、相続税の対策になる

院長が個人事業主として、医院の建物と土地を保有しているとします。
このとき、医院を承継した子供に建物を贈与すると、相続税対策になることがあります。

院長がずっと医院を運営しているならば、小規模宅地の特例が使えるため、建物はそのまま、所有しておくべきです。

小規模宅地の特例とは、院長、または院長と生計を一にする親族が医院経営や病院経営を行っていて、相続が発生したときに、医院の土地を、事業を承継する子供が相続したとします。
子供が、医院経営や病院経営を続けることを前提に、土地の評価額を80%も減額してくれるのです。例えば、1億円の土地が2,000万円になるので、節税の効果は絶大と言えます。

ところが、生前に院長が医院経営や病院経営から引退して、子供が医院を継いで運営して賃貸料を支払うと、貸宅地としての小規模宅地の特例を使えますが、適用できる面積は小さくなり、かつ50%の評価減しかできません。

しかも、自宅の土地と医院の土地は合算して、80%の減額が使えますが、貸宅地は、自宅の土地で使った分を差し引かれてしまいます。

子供に、医院の建物を贈与するだけで、相続税の対策になる

そこで、小規模宅地の特例は、自宅の土地で使うと割り切って、子供が運営する医院の土地では、他の相続税の節税対策を考えることにします。
それが、建物を子供に贈与する方法です。

そもそも、子供が建物を使って医院を運営するならば、賃貸料を支払います。もらった院長は賃貸料から建物の減価償却費を差し引いた利益を確定申告します。
もし子供が賃貸料を支払わないとすれば、建物の減価償却費は経費になりません。そのため、賃貸料を支払うはずです。

ところが、この賃貸料が院長の通帳に貯まっていくと、そこに相続税がかかってしまうのです。
そこで、医院の建物を子供に贈与してしまえば、建物が自分の所有になるため、減価償却することができます。

これにより、子供は地代を親に支払わないため、儲かると同時に、将来の相続税のお金も貯まります。

建物の贈与をしたときには、固定資産税評価額で贈与税を計算します。
木造の建物で、何十年も医院で使っているならば、かなり評価額は安いはずです。1年間に贈与した金額が110万円以下となれば、贈与税はかかりません。数百万円であれば、数年かけて贈与してもよいでしょう。

ただ、できるだけ早く、子供に相続税のお金が貯まり、院長である親の財産が減る対策を取る方がよいので、少しぐらいの贈与税は支払ってでもやるべきです。
また、建物が鉄筋の場合には、固定資産税評価額が、それほど下がっていない可能性があります。そのときには、子供に建物を売却しましょう。ここでも、そのあとに貯まるお金と比べれば、売却しても損にはなりません。

さらに、自宅兼医院という場合もあるでしょう。
このときには、建物を構造的に分離して、区分建物として登記を行ってください。
区分建物になった部分だけを、子供に贈与、または売却すればよいのです。

マンションのように、1階と2階で区分されておらず、横につながっていても、区分建物の登記は行えます。
もし構造的に分離していない場合には、改造すればよいのです。

なお、建物を贈与、または売却するときには、事前に、親である院長が建物を修繕してあげましょう。

修繕費であるかぎり、贈与の評価額や売却価額が増えることはなく、院長の財産だけを減らすことができます。

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