医院の土地を分筆することで、評価を下げる

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医療関連のコンサルティング
2014/06/20
医院の土地を分筆することで、評価を下げる

相続税を計算するときには、財産のうちで、土地が占める割合がかなり大きくなります。
自宅の土地だけではなく、医院経営や病院経営で使っている土地もあるならば、その評価によって、相続税の金額は、かなり左右されてしまいます。

それでは、この土地の評価を下げる方法はあるのでしょうか?

実は、土地は利用方法ごとに評価すると決まっています。
そのため、土地を分筆して、利用方法を変えることができれば、評価を下げることができます。

【事例1】駐車場部分を分筆する

あなたが、自宅兼医院として開業して、大通りに面した部分を駐車場にしているとします。
このままでは、2つの道路に面した土地として一体で評価されてしまいます。

土地は1つの道路よりも、2つの道路の方が使いやすいので、評価は上がります。
しかも、前面道路の幅が大きいと、それだけ価値も上がってしまいます。

そこで、A土地とB土地に分筆して、間にフェンスを立てました。駐車場には、院長がお金を出して機械設備を設置して、医院に来る人にだけではなく、一般の人へも時間で貸すように、利用方法を変えたのです。

医院の土地を分筆することで、評価を下げる

A土地は大通りと細い道の2つの道路に面しているため、評価は変わりません。
一方、B土地は、路線価50万円の細い道にしか面していないとして、評価が下がりました。
しかも、駐車場の機械設備を院長が設置したことで、3つのメリットがありました。

【1】収入が増える

医院が休診日のときには、今まで駐車場にロープを貼っていて使えませんでした。それが、一般の人にも公開することで、休診日でも収入が上がるようになりました。

【2】違法駐車が減った

医院に来院しない人が勝手に使っていることがあり、患者から、駐車場が一杯だと文句を言われたこともありました。有料にすることで、違法駐車する人がいなくなりました。
もちろん、患者には1時間の無料券を渡すので、負担増にはなっていません。

【3】院長の財産が減る

院長個人のお金が駐車場の機械設備に投資されたことで、そのあとの減価償却によって、財産が減ることになります。これにより、相続税の節税対策にもなりました。

 

【事例2】分筆して子供の医院を作る

子供が医院を開業することになったので、自分の庭を潰して、分筆して、医院を建てました。
そのとき、自宅に入るための通路を作り、壁を設置して、物理的に医院と区別しました。

医院の土地を分筆することで、評価を下げるこれにより、A土地は医院の事業用の土地、B土地は自宅の土地となります。
特に、B土地は狭い通路からしか入れないため、旗竿地として、かなり評価が下がります。
このとき、注意すべきことは、必ず、通路を作ることです。

というのも、B土地に入れる通路を作らないと、無道路地になってしまいます。

このような分割は、不合理分割と呼ばれて、A土地とB土地は一体評価されてしまいます。
B土地が単独で使えるようにしなければいけません。自宅の建物が再建築できるように、通路幅も最低2M以上にします。

なお、事例1も、事例2も、相続が発生してから分筆しても、A土地とB土地を相続する人が違えば、同じように評価を下げることができます。
ただ、院長の生前に、測量して、分筆するためにお金を使えば、財産を減らすことになり、相続税の節税になります。

相続が発生してから、測量して、分筆すると、財産に相続税がかかって、その残ったお金を使うことになるので、節税対策にはなりません。

 

【事例3】分筆して私道にする

私道の評価方法は決まっています。

  • 【1】不特定多数の人が通行する私道として利用されている土地の評価は、ゼロ
  • 【2】袋小路で、周りの住民だけが利用する土地の評価は、30%
  • 【3】自分の通路としてのみ利用している土地の評価は、減額できない

医院の周りで、私道にできる土地があれば、分筆しください。
ここでは、A土地を分筆して、かつ舗装することで、通り抜けられる私道として、一般の人に開放しました。

医院の土地を分筆することで、評価を下げるこれにより、A土地の評価はゼロになります。
しかも、この私道ができたことで、医院に入りやすくなったり、場所を知ってもらうきっかけにもなるならば、ぜひやるべきです。

また、医院の道を挟んだ前が駐車場ならば、前面道路を広げるという方法もあります。

私道の部分の評価が下がるだけではなく、患者が車を入れやすくなります。
さらに、古くからある医院は、周りが生垣になっていて、前面道路を狭めていることもあります。
セットバック部分を分筆して、切り取れば、その部分の評価が下がります。

これらの分筆は、医院経営や病院経営で使っている土地だけが対象ではありません。
院長が投資しているアパートの土地、自宅の土地も同様です。

利用単位を変更できるものがないか、もう一度、確認してみましょう。

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