医院が目指すべき初診率は10%ですが、達成していますか?

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2014/02/28
医院が目指すべき初診率は10%ですが、達成していますか?

医院経営や病院経営において集患を評価するときに、すごく重要な指標は「初診率」です。

初診率 =
一定期間における延べ初診患者数 ÷ 一定期間における延べ患者数

たとえば、医院に1ヶ月の延べ患者数(何度も来院した患者は、その都度、合計する)が1000人だったとして、そのうち、初診の患者が100人だとすれば、初診率は10%となり、再診率が90%となります。

医院が目指すべき初診率は10%ですが、達成していますか? 医院経営や病院経営で成功するためには、周りに住んでいる患者さんに、まずは場所を知ってもらう必要があります。そして、予防接種や風邪のときに、「お試し」で来院してくれます。

もしそのときに院長先生や看護師、医院や病院の雰囲気を気に入れば、継続的に来院してくれるだけではなく、口コミなどの情報で周りにも勧めてくれる営業マンにもなります。

最初の医院や病院を「知ってもらう」ために、大きな看板を立てたり、駅に広告を出したり、凝ったホームページを作成したり、バスの停留所で名前を呼んでもらったり、電車の中に広告を出さなくてはいけません。

ここまでは、費用もかけて、一生懸命やる院長先生が多いのですが、そのあと、この広告の効果があがっているのか、確かめないことが多いのです。
いや、確かめる方法がないと思っている院長先生もいます。

実は、「初診率」を計算すると、その広告効果が分かるのです。

下記が、医療経済実態調査で公表されている、病床がない医院や病院における1日の初診率の平均です。

 


小児

精神


整形
外科

産婦
人科


耳鼻
咽喉科

皮膚

患者数

49

49

53

48

116

18

67

71

79

初診数

5

15

2

4

10

4

13

16

27

再診数

43

34

51

44

107

14

55

54

53

初診率

11%

31%

4%

9%

8%

23%

19%

23%

34%

内科や整形外科は初診率が低めで、小児科や産婦人科、耳鼻咽喉科、皮膚科はかなり初診率が高くなっています。
初診率が高い診療科目は、患者を取り合う競争が激しいことを指しています。

もちろん、上記は平均なので、開業したばかりの医院や病院の場合、これよりも初診率はかなり高くなります。
開業してから、2-3年すると、上記の初診率に落ち着くのです。

そのため、広告を出したけど、患者がどのくらい増えているのかを調べるためにも、初診率の変動をチェックしてみましょう。
もしまったく初診率が変動しないならば、広告の効果が出ていないことになります。

また、最近、患者の数が減ってきていると感じ始めたときも、初診率をチェックしましょう。このときは、初診率が平均を達成しているだけでは、不十分です。

たとえば、内科の医院で、初診率が10%になっているのに、それでも患者の数が足りないとすれば、周りの患者に認知されていない証拠なのです。
患者の数を増やすためには、平均よりも2倍の初診率を目指す必要があります。

初診の患者に、そのあと何度も来院してもらうことで、延べ患者数が増えて、初診率が平均に回帰していくのが理想の医院経営や病院経営なのです。

初診率を上げる方法は、「知ってもらう」という広告宣伝だけが有効ではありません。
最初の「お試し」という行動を、患者に取ってもらうことも必要です。
毎日の学校や会社の通勤中の道路に面していたり、よく使うスーパーのすぐ隣りに医院や病院があり、医院名と診療科目は知っているけど、一度も来院したことがない人は、たくさんいるのです。

そのため、「お試し」しやすいように、最初のハードルを下げて、健康診断や予防接種を行ったり、小児科であれば、面倒だと思わずに、学校医として顔を出したりすることも大切です。
それだけではなく、地域のフリーペーパーへ寄稿したり、市役所で無料セミナーをやったり、商店街や老人会に挨拶に回る院長先生もいるのです。

また、待合室を大きくして、外からも綺麗なスペースが見えるようにすることで、一度、行って見ようかなと思わせることもできます。
他にも、MS法人を設立して、薬の宅配サービスを行う医院や病院もあるほどです。

とにかく、患者は、医院や病院に1回目に使ってみるという気持ちになるまで、すごくハードルが高いと、院長先生には認識してもらいたいのです。

患者は今まで通っていた医院や病院ではないところに行くというスイッチングコストが高いのです。
患者と院長先生は、お互いに信頼関係で結ばれています。
病歴、家族歴、今までの血液検査といったデータが蓄積されている医院や病院には信頼を置きます。それが、かかりつけ医院なのです。
それを変更させることは、すごく大変なことなのです。

どの診療科目でも、患者は子供と高齢者が多いはずです。
ただ、まったく対応が違います。

今まで、子供を診てもらって何の問題もない医院や病院を変える判断をする親は少ないと考えがちですが、先ほどのデータを見ると、小児科は初診率が高いのです。
これは、子供は突発的に高熱を出したり、病気になるので、休診日や夜間に医院や病院にいく機会が多いのです。

親は自分の病気は1日ぐらい我慢できても、子供の病気は我慢できません。
そのため、休診日の曜日を周りの医院や病院とは変える、夜間診療を行うということで、スイッチチングコストが下がるのです。実際に、初診率が高いのです。

一方、高齢者は、一般的に習慣を変えることには消極的ですし、愛着心も強く持ちます。そのため、内科の初診率は低いのです。
だから、こちらをターゲットにするのであれば、先ほどのように地域のセミナーなどに顔を出すなど、無料での情報発信で予備軍に働きかけ続ける努力を行うしかありません。

こちらは、一度、信頼関係を結べば、逆に転院していく率は少ないので、医院経営や病院経営は安定します。

また、私のところに相談に来る院長先生に多いのが、

「自分の医院や病院は、駅からの導線が悪いので、人通りが少ない。だから、初診率を高くできるはずがない」

というものです。

患者の再診率は、医院や病院の立地はまったく関係なく、院長先生や看護師のスキルや雰囲気が全てですが、初診率は、立地が大切なことは確かです。
ただ、それだけで勝負が決まるものでもありません。
院長先生が広告を行うという努力と、現在の患者に初診の患者を連れてきてもらうという努力が大切です。

とにかく、院長先生は自分の医院や病院の初診率を計算して、平均を下回っていたら、スイッチしてもらう努力を、今よりも増やしましょう。

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