こんなに金利が低いならば、銀行からお金を借りた方が、医院や病院のリスクを小さくできます

住所
医療関連のコンサルティング
医院経営/病院経営コンサルティング > 資金調達により医院・病院の資金繰りを改善する > こんなに金利が低いならば、銀行からお金を借りた方が、医院や病院のリスクを小さくできます
2012/09/05
こんなに金利が低いならば、銀行からお金を借りた方が、医院や病院のリスクを小さくできます

あなたが院長ならば、開業するときにも、途中で医療機器を買うときにも、リハビリステーションを作るときにも、病棟を増築するときにも、銀行からお金を借りることになります。医院経営や病院経営にとって、銀行は大事なパートナーなのです。

あなたは「自己資金を貯めて、銀行からお金を借りずにやった方が、リスクは小さい」というかもしれませんが、医院経営や病院経営は、スピードも大切です。

あなたが開業しようと考えて、診療圏調査で競合の医院や病院をチェックして、よい場所を探せたとします。それから5年後にやっとお金が貯まったので、いざ開業と思ったら、すでに競合の医院や病院が多く進出している可能性はかなり高いでしょう。

あなたが成功しそうだと思う場所は、他の医院や病院も同じように調査しているからです。

現在、新規の医院開業の数は減ってきています。
それは、競合の医院や病院を避けていくと、実際に開業する場所が見つからないという事が多いのです。

スピードが必要になるのは、開業だけではありません。
今年の診療報酬点数の改正でリハビリの部分が大きく変わりました。そのため、新しくリハビリステーションを建てたり、増築や改築する医院や病院も増えるでしょう。

もしあなたが、自己資金を貯めるまで待ってからリハビリステーションを建てるならば、近くの医院や病院に患者を取られてしまうかもしれません。そのときまでに、診療報酬点数も改正されてしまうでしょう。

私は、医院経営や病院経営は焦って意思決定すべきだとは思いません。
ただ大事なタイミングを逸してしまうと、やっぱり医院経営や病院経営も上手くいきません。

そこで、活用すべきなのは、銀行からの借金です。
あなたは、借金するのはリスクだと思うかもしれません。
でも、借金にもメリットがあるのです。

借金は嫌だという固定観念は捨て、メリットを知ってから意思決定しても遅くありません。

例えば、あなたが、東京で一戸建てを買おうと思ったら、建売分譲ならば、7000万円から8000万円、土地から探して注文住宅で建てるとすれば、1億円ぐらいします。

親から財産をもらっていないとすれば、あなたが医師だとしても、20代、30代で買うことは無理でしょう。

年収が2000万円あったとしても、税金と社会保険料を支払って、家賃で毎月20万円、生活費で毎月30万円ぐらい、クルマや子供の学費で毎月10万円を使うと、手取りで年間500万円しか残りません。
500万円を20年ずっと貯めて、やっと1億円です。

あなたが28歳から大学病院で働き始めて、30歳ぐらいから医院のバイトを初めて、年間2000万円になったとします。それでも、その年収で20年がんばらなければ、1億円の一戸建てを買うことができないのです。

そのとき、あなたは50歳です。しかも、その時点で貯金はゼロになります。
この20年間は、医院開業もできません。
あなたの貯金を開業資金で使ってしまったら、一戸建ては買えません。

しかも、あなたが50歳になって一戸建てを買ったときには、子供はすでに高校生や大学生になり、独立してしまうかもしれません。

どうですか?

私だったら、30代で銀行から借金をして、一戸建てを買いますね。
その方が、家族にとってもよいと思いませんか?

途中で、医院開業しようと思ったら、それも銀行からお金を借ります。

医院経営や病院経営が成功すれば、年収は2000万円を遥かに超えるので、それで銀行の借金を返してしまえばよいのです。

つまり、銀行から借金をすることは、
時間を買うことになるのです。

あなたが、このタイミングで「医院開業したい」「最新の医療機器を導入したい」「リハビリステーションを建てたい」と考えたときこそ、銀行から借金すべきだと私は思います。

時間を買えば、他の医院や病院は追随できません。
現実に自己資金として1000万円しかない医師でも、医院開業したいと銀行に申しこめば9000万円を借りることも可能です。

1億円も必要になるのは、一戸建てで医院経営や病院経営を行う場合ですが、ビルの1室を借りて行うならば、診療科目や広さにもよりますが5000万円ぐらいが目安です。

それならば、あなたに自己資金がなくても、銀行は貸してくれます。

ただ、銀行の言いなりの条件で借りることはありません。

交渉して、よりよい条件を引き出しましょう。

銀行にとって医院経営や病院経営は安定していて、貸したい先の1つなのです。

では、どのように交渉すべきなのでしょうか?

1.銀行のアイミツを取る

1つの銀行に申込むのではなく、いくつかの銀行に足を運びましょう。

アイミツを取ることに、後ろめたい気持ちを持つ必要はありません。

ハッキリ言って、お金に色はないので、どの銀行からお金を借りても同じお金です。

例えば、あなたが医院開業しようと思って、内装業者からアイミツを取ったとしても安ければよいというわけではありません。安ければ、それなりの素材と仕事になるからです。

一方、銀行の場合には、金利が安くても、借りるお金に変わりはありません。

そのため、サービスが良い銀行を選択するに越したことはないのです。

それでも予防接種や健康診断を請け負っている取引先であったり、今までの長い付き合い、地元でのつながり、今後の取引もあるので、何十社もの銀行からアイミツを取ることまでは、お勧めしません。

2-3社ぐらいからアイミツを取れば十分でしょう。そして、ほんの少しの金利の違いならば、担当者の態度や他のサービスの違い、あなたの医院や病院から距離なども考慮して、決断すればよいと思います。

それぞれの銀行には、他の銀行や信用金庫にも声をかけていますと話をすれば、相手も分かってくれます。どの銀行も、アイミツをまったく取られないはずがないことを知っています。

とにかく1社にだけ声をかけて、そこの言う条件を鵜呑みにするのは止めてください。

2.元本返済はできるだけ遅くする

銀行への借金の返済方法には2つあります。
1つ目の方法が元利均等返済と呼ばれるもので、毎月、毎年、同じ金額を支払うものです。

最初は元本の返済金額が少なく、あとで多くなります。
もう一つの方法が、元金均等返済と呼ばれるもので、元本の返済金額が一定となります。

この方法によれば、元本の返済が早いので、銀行に支払う総額は元利均等返済に比べて少なくなります。

そのため、元金均等返済の方が得だと考えがちなのですが、資金繰りは余裕を持つべきです。
考えてみてください。

医院開業したときも、医療機器を買ったときも、リハビリステーションを建てたときも、医業収益が最大になるまでには時間がかかるのです。そのため、元金均等返済を選択してしまうと、最初の返済時期に医院経営や病院経営の資金繰りを苦しめることになります。

だから、医院経営や病院経営ならば、最初にそれほど頑張って返済しない元利均等返済の方式を選択すべきでしょう。

銀行が元金均等返済がよいと言ってきても、元利金等返済にしたいと交渉すれば、すんなり変えてくれるはずです。

間違ってはいけないことは、アイミツを取ったときに、同じ条件で比べることです。元利均等返済と元金均等返済で支払う総額を比べてはいけません。

また、借りてから返済するまでに、元金の返済を据え置くという制度が、ほとんどの銀行であります。

これは院長から銀行の担当者に交渉しないと、提示してくれません。

先ほどと同じ理由ですが、医院経営や病院経営は資金的な余裕があった方がよいので、1年間ぐらいは据え置いてから元本返済するようにしましょう。据え置いている1年間は金利だけ支払うことになります。

3.変動金利と固定金利で、どちらを選択すべきか

院長から、「医院経営や病院経営では、変動金利と固定金利のどちらを選択する方が有利ですか?」とよく聞かれます。

どちらも一長一短があります。

変動金利は、今は1%以下になるほど超低金利です。もちろん、これがずっと続くわけはないのですが、3年や5年で一気に上がることは考えられません。

ただし、借金の返済期間は10年から15年に渡ることも多く、10年後と言われると、私自身にも分かりません。

そのため、リスクを取りたくないという院長には固定金利をお勧めしています。

そのとき、1つだけ確認することがあります。
それは、繰上返済です。

医院経営や病院経営の医業収益が上がってくれば、繰上返済することがよくあります。

そのとき、変動金利ならば手数料がほとんどゼロということがあるのですが、固定金利の場合には、違約金が取られてしまうことがあります。

しかも、かなりの高額に設定されていることもあります。

そのため、繰上返済したときのコストを聞いて、もし高額になるならば、変動金利で借りましょう。

 

最後に、これは銀行との交渉ではないのですが、「両親や親戚からお金を借りて、自己資金をできるだけ用意して、銀行からの借金は最小限にすべきだ」という意見を聞くことがあります。

ただそれは昔の話で、今の時代は、両親や親戚から借りるよりも、銀行からの借金を最大限に活用すべきだと考えます。

というのも、金利がかなり低く、医院経営や病院経営では2%に達することがほとんどありません。固定金利でも1%で借りている医院や病院もあるぐらいです。

1%というと、5000万円借りても年間50万円の金利です。

しかも金利は経費になるため、実質的な負担は30万円ぐらいになります。

医院経営や病院経営は、今や医療法が改正されたり、診療報酬点数の配分で、経営が左右される時代です。また患者から訴訟されるリスクも増えています。

私は、何か本当に困ったときに使うために、両親や親戚のお金は使わずに取っておくべきだと思うのです。

たったの1年間30万円で、しかも元本を返済していけば、もっと負担は減るのです。30万円で安心が買えるのです。

今は、銀行からお金を借りることよりも、自己資金を使ってしまうことの方がリスクは大きいと考えるべきではないでしょうか。

facebook
twitter
google+